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引札暦その16

八専(はっせん)とは

史料

引札暦_甲子、庚申、己巳

※無断転載禁止

解読文(青い枠内)

八セン

十一月廿八日、正月廿八日、三月三十日、六月二日、八月三日、十月四日

八専とは

史料の青い枠内には、八専(はっせん)の日付が書かれています。

八専とは、日の干支が壬子から癸亥までの十二日間に、十干(じっかん)十二支が同じ五行になる日が八日ありこれを八専と呼び、十干と十二支が重ならない日を間日(まび)と言います。

八専は一年に六度あり、多く雨が降るといい、嫁取り・造作・売買などを忌むとされています。

例えば、壬子(みずのえね)は壬(みずのえ)+子(ね)の組み合わせですが、五行相当表を見てみると壬と子は同じ「水」のコンビなので八専と呼びます。

壬子の次の干支である癸丑(みずのとうし)は、五行相当表を見てみると、癸(みずのと)が「水」、十二支の丑が「土」なので、間日(まび)と呼びます。

さて、八専は六十干順位表でいうと49~60番目に当たります。下記にわかりやすく八専の十二日間を示しました。

八専 早わかり表

六十干順位表49 50 51 52 53 54
みずのえね みずのとうし きのえとら きのとう ひのえたつ ひのとみ
壬子 癸丑 甲寅 乙卯 丙辰 丁巳
ジンシ キチュウ コウイン イツボウ ヘイシン テイシ
八専(はっせん)の初め→
①十干と十二支が共に水 間日(まび) ②十干と十二支が共に木 ③十干と十二支が共に木 間日(まび) ④十干と十二支が共に火
55 56 57 58 59 60
つちのえうま つちのとひつじ かのえさる かのととり みずねいぬ みずのとい
戊午 己未 庚申 辛酉 壬戌 癸亥
ボゴ キビ コウシン ジンコウ ジンジュツ キガイ
←八専の終わり
間日(まび) ⑤十干と十二支が共に土 ⑥十干と十二支が共に金 ⑦十干と十二支が共に金 間日(まび) ⑧十干と十二支が共に水

例えば私がこの記事を書いている平成27年7月は八専がないので、来月平成27年8月で解説すると、八専の初めにあたる壬子は8月4日(旧暦6月20日)で、終わりの癸亥は8月15日(旧暦7月2日)になります。

直近の八専を知りたい方は、六曜・月齢・旧暦カレンダーカレンダーで八専の初めである壬子の日を見つけて、上の表を活用してみてください。

  

参考文献

岡田芳朗 、後藤晶男、伊東和彦、松井 吉昭『暦を知る事典 』(東京堂出版、2006年)

史料情報

  • 表題:小川稲荷町呉服太物類小島周太郎[引札]
  • 年代:明治25/形態:一枚
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家4827
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

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