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かわら版その2

瓦版・象見世物その1-象が日本にやって来た

史料

象瓦版

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解読文

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用語解説

告條(ひきふだ):広告のこと。

神州(しんしゅう):中国で、自国の美称。

聖代(せいだい):すぐれた天子の治める世。

徳澤(とくたく):恵み。恩沢。

波涛(はとう):大きな波。

膝下(しっか):ひざの下。ひざもと

入貢(にゅうこう):外国から使節が貢物を持って来ること。

欧羅巴:ヨーロッパのこと。

漢土(かんど):中国のこと。

現代語訳

日本の威光は四方に轟き、優れた徳川の治世の恵みはへき地にまで溢れ、海外の遠い国の大きな波をしのぎ、招かざる外国の珍しい品がひざ元に入ってきた。よってまだ見ていない万物は、日夜を選ばず刻々に舶来している。

その中にこの度、ヨーロッパ人のアルキウルという者が、インドシルレイマタカ国のスレツーヘルゲンという大山のふもと数千里の大原野に、一疋(ぴき)の大きな象を生け捕り、我が新港横浜に渡来した。

そもそも象は西南の未開の地に生き、中国の大国でも象がいることは稀だ。

解説

史料の先頭には「西両国広小路において三月上旬より興行仕候」と記載してあり、両国で象の興行が行われることについてのかわら板になっています。

文書の前半は難しい単語が並び、文意を理解するのがしんどいですが、象が日本に舶来できたのも徳川の優れた治世のお陰なのだと記しています。

それにしてもアルキウルって一体誰なんでしょうか。インドシルレイマタカ国もいまいちどこを指しているのかよくわかりませんが、象は中国でもなかなかお目にかかれないという記述が江戸時代ならではで興味深いですね。

  

史料情報

  • 表題:像見世物絵
  • 年代:文久 3.弥生.上旬/出所:一登斎芳豊画・仮名垣魯文訳誌/形態:一紙
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書5780
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
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瓦版

1.かわら版とは/2.象見世物その1/3.象見世物その2

4.象見世物その3/5.虎見世物その1/6.虎見世物その2

7.黒船来航その1/8.黒船来航その2

9.アメリカ・ロシア人1/10.アメリカ・ロシア人2

11.オランダ人と貿易その1/12.オランダ人と貿易その2

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