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小学算術書その5

旗、桃、傘

史料

小学算術書

※無断転載禁止

解読文

一 旗、一本に、旗、一本を加ふれば、旗二本となる、/1に+1を加ふれば、2となる

二 桃、一つに、桃、二つを、加ふれば、桃、三つとなる、/1に+2を加ふれば3となる

三 傘、一本に、傘、三本を、加ふれば傘、四本となる、/1に+3を加ふれば、4となる

四 水呑、一つに、水呑、四つを、加ふれば、水呑、五つとなる/1に+4を加ふれば、5となる

五 鈴、一つに、鈴、五つを加ふれば、鈴、六つとなる、/1に+5を加ふれば、6となる

六 筆、一本に、筆六本を、加ふれば、筆七本となる、

解説

すべての行に、「加ふれば」という文言があります。現代仮名遣いでは「加えれば」となりますが、歴史的仮名遣いによりこのような表現になっています。

しかし声に出して発音するときは、現代と同じく「クワエレバ」でOKです。これは、「私は」「家へ」と書いて「ワタシワ」「イエエ」と発音する法則と同じです。

「1に+1を加ふれば…」の「に」は、「尓」をくずした変体仮名です。現在私たちが使っている平仮名の「に」は「仁」をくずした文字です。

四の「水呑」(みずのみ)という表現は、ここでは勿論、水を呑むのに用いる器の意味で用いられていますが、水呑百姓の略としても通用します。

  

史料情報

  • 表題:小学算術書 巻一 師範学校彫刻
  • 年代:明治 6. 3.(1873)/出所:文部省/形態:竪帳
  • 埼玉県立文書館収蔵 大舘氏収集文書274
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

小学算術書

1.小学算術書とは/2.先生と生徒の数/3.茶碗、鶴、俵

4.算数に使う符号/5.旗、桃、傘/6.墨、靴/7.檎、魚、兎

8.机、見台等/9.小銃、屏風等/10.北斗七星、北極星

11.騎兵、蝶、手習/12.兵卒、蝉、人形/13.蜂の巣、桜等

14.羅紗、蒸気船

サイト内リンク

近代文学で覚える異体字と歴史的仮名遣い

1.はじめに/2.夏目漱石「こゝろ」/3.坂口安吾「堕落論」

4.葛西善蔵「子をつれて」/5.太宰治「待つ」

6.宮沢賢治「どんぐりと山猫」/7.高見順「あるリベラリスト」

絵入知慧の環

1.絵入知慧の環とは/2.いろは歌/3.いぬ、にはとり、ほたる

4.わらび、ねこ、うし/5.いのしし、おほかみ、こま/6.さくら、みかん、すずめ

7.数字の読み方/8.父母の書き方/9.父母の呼び方/10.東西南北

11.左右上下/12.天地/13.日月/14.日はひがしよりいでて

15.日のいづるかたに/16.あたまのかたは/17.日月は天にかがやき

18.春夏秋冬/19.春は花見、夏は涼み/20.秋は月見、冬は雪見

21.各月の行事、風物詩/22.田をすくさま、種まき

23.苗代、苗、田植/24.田の草取り、稲/25.稲をこぐ、臼をひく