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度量衡講座4

石盛と石高を極める1 幕府石盛の基準の場合

問題

A村には中田30町、上畑10町の田畑があります。 A村の石盛が江戸幕府で定められた石盛の基準と同じだったとすると、A村の村高(村の石高)は何石になりますか?

江戸幕府 石盛基準

上田(じょうでん)1石5斗、中田(ちゅうでん)1石3斗、下田(げでん)1石1斗、上畑(じょうばた)1石1斗、中畑(ちゅうばた)9斗、下畑(げばた)7斗、屋敷(やしき)1石1斗

答え

1.石盛(標準収穫量)の確認

A村の田畑は中田と上畑。1石=10斗、中田の石盛は1石3斗=1.3石、上畑の石盛は1石1斗=1.1石。

2.単位を「反」に揃える

石盛は1反辺りの生産高なので、田畑の面積の単位を「反」に揃えましょう。1町=10反、中田は30町=300反、上畑は10町=100反。

3.石高の計算

石盛に面積を乗ずれば、石高が簡単に算出できます。

中田:1.3×300=390石/上畑:1.1×100=110石/計:390石+110石=500石

A村の石高は500石ということがわかりました。

さて、江戸時代村高平均は400~500石により、A村は村高や耕地面積から鑑みて平均的な村になります。所で500石というのは、米何kgに相当するでしょうか。

kgに換算

米一石の重さは150kg。よって500石は、重さに換算して150kg×500石=75,000kg、則ち75tになります。

石盛と石高のおさらいとして、次項にてもう一問用意しました。 挑戦してみてください。

度量衡講座

1.石高 2.面積 3.石盛 4.石盛と石高を極める1 5.その2

6.重さ 7.駄馬の種類と積載量 8.長さ

9.江戸時代の貨幣 10.金貨 11.銀貨 12.銭貨

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