くずし字で楽しむ江戸時代

古文書ネット

  1. HOME
  2. 資料集
  3. 江戸時代の暮らし

江戸時代の暮らし1

年貢の課せられ方 個人ではなく村ごとに課す

年貢の課せられ方_江戸幕府支配

解説

江戸時代、地域の人々が強い繋がりを持っていた理由として第一に、個人ではなく「村」に年貢が課せられたことが挙げられます。

ここが古文書ネットだとして、あなたや私を含む当村五〇戸に一年で一千五百万円、税金(年貢)を課せられたとしましょう[]。しからば当村の皆で力を合わせて納めていくしかありません。

五人組にも代表されるように、村人たちが好きで繋がっていたというよりは、地域と繋がるしかなかった社会の中で生きていたとも言えます。反面こうした体制(石高制という)がうまくいっていたといえば、そうでもなく、江戸中後期には宗門人別帳戸籍)から外された無宿が増加し、村は荒廃していきました。

何故、都市江戸ではなく村を取り上げているのかといえば、当時の人口の八割は百姓だからです。ところで上図に代官の名が見られます。時代劇でもお馴染みの代官は、幕府の役人(武士)で、治安維持等いろいろな役目がありますが、大事な役目の一つが村から年貢を徴収することでした。

補註

村の基礎データによれば村高平均五〇〇石。四公六民により(500×4÷10=)二〇〇石。円換算すると(200×75,000円=)一千五百万円。農村戸数平均五〇戸として一戸あたり(15,000,000÷50=)三〇万円。人口約四〇〇人により一人あたり(15,000,000÷400=)約40,000円。

江戸時代の暮らし

1.年貢の課せられ方 2.村方三役 3.五人組 4.男性家長 5.老後

6.仮の親子関係 7.子育て 8.無尽 9. 10.代参講 11.印鑑文化

関連記事

無宿の対策:関東取締出役文政の改革組合村