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はしか絵その8

麻疹厄はらひ・全亭おろか戯述

史料

麻疹厄はらひ・全亭おろか戯述

※無断転載禁止

解説

このはしか絵の前半は、神のちからではしかを厄払いするという縁起のいい小話、後半ははしかにかかった時に食べてよくないものとして、冷物(ひへもの)、生物(なまもの)、ねぎ・にらなどの五辛(ごしん)、はちみつ、竹の子等をたくさん挙げてます。絵は、真ん中の伊勢の神様が擬人化されたはしか二人を退治している様子を描いてます。

はしかという、当時としてはとても深刻な病を取り扱っているにも関わらず、はしかに対して前向きに立ち向かっている為か、見る側に明るく楽しい印象を与えるのがはしか絵の特徴の一つかと思います。

下記にこのはしか絵の解読文を掲載したので、お暇な時にでもお読みいただければと思います。

  

解読文

麻疹(はしか)厄(やく)はらひ 全亭おろか戯述

〽アゝら うるさいな/\。当時(たうじ)はしかの流行(りうかう)を、神(かみ)のちからではらひませう。

一夜(いちや)あくれば、顔(かほ)にぽつちりできぼしや。よなみはよろづ、よしあしの。せけん、いちめん床(とこ)のうへ。おもきまくらの、はつゆめに。いちどにねたら、みんなふし。

旦那(だんな)きくをながむれば。あかき頭巾(ずきん)のつるがしら。見(み)まひにくれた、水(みず)あめの。□(かめ)は、まんねん御寿命(ごじゆめう)をいはふて、かるやき。ゆば。やきふ。

医者(いしや)の匕(さぢ)さき口さきも。かるく見たてるそのなかへ。例(れい)のはしかのしり馬(うま)に。のりこむ、ねつや厄病(やくびやう)が。

さまたげなさんとするところを。伊勢(いせ)の神風(かみかぜ)ふくは内(うち)。お庭(には)外(そと)へとつまみだし。ちくらが沖(おき)へさらり/\

ながき日(ひ)の とこのねむりの みな月(つき)に このごろはしか 世(よ)なみよきかな

食してあしきもの

一冷物(ひへもの)、一生物(なまもの)、一五辛(ごしん)ねぎ、にら、くさきもの、ほしきもの、一菓物(くだもの)もも、なし、びわ、ぶどうのるい、一酢酒(すさけ)、一はちみつ、一砂糖(さとう)、一あぶらげ、

一めんるい、一いりたるもの、一木の子、竹(たけ)の子(こ)るい、一もち米、しんこもちのるい、一ちさ、一せり、一しんぎく、一わらび、一きうり、一なす、一とうなす、一魚鳥(うをとり)、

一貝(かい)るい、一玉子(たまご)、一塩(しを)からきもの、一塩魚(しをうを)、一ほうれん草、一青(あを)くさきもの、一こんにやく、ならづけのるい、ぬかみそづけのるい、すべて多く食ふはよろしからす

史料情報

  • 表題:麻疹厄はらひ・全亭おろか戯述(はしか絵)
  • 年代:文久2. 7(1862) /出所:一雄斎艶政/宛所:彫子兼・田鍵庄/形態:一枚
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書6369-6
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
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