くずし字で楽しむ江戸時代の暮らしと文化

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世界商売往来その8

文房具の名前

史料

文房具の名前

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解説

椅子 枕 石鹸
椅子 石鹸
イス マクラ シヤボン
Chairs bolster Soap
これは解読に何も問題ないですね。一休みと。 bolsterは長まくらのことです。絵のような枕は最近では余り見かけなくなりましたね。 これも解読に何も問題ないですね。また一休みと。
袂時計 墨汁壺 石筆
袂時計 墨汁壺 石筆
タモトトケイ スミイレ セキヒツ
watch inkstand slatepencil
懐中時計の旧称が袂時計です。「計」のくずし字が難しいですが、「計」の典型的なくずし字です。 inkstand(インク入れ)を墨汁壺と訳し、更にボクジュウツボでななくスミイレと読んでくれと。いろいろ悩んだ末の結果なんでしょうね・・・ 石筆とは蝋石(ろうせき)を加工して、鉛筆状につくったもので石盤に文字や絵をかくのに用います。
筆切小刀 定規 机
筆切小刀 定規
フテキリコガタナ ジヤウギ ツクヘ
penknife ruler table
penknife(ペンナイフ)は小さなナイフで、羽根ペンなどの先を削るのに用います。「筆」は下部が「毛」になっていて解読がとても難しいです。 「規」が少しくずされていますが、まあ問題ないでしょう。 文房具を見てきているので机で間違いないと思いますが、desk(デスク)ではなくtable(テーブル)と英語表記していますね。
書匡 燭臺
書匡 燭臺
ホンバコ シヨクダイ
bookcase candlestick
「書」がかなりくずされていますが、古文書では典型的な「書」のくずし字です。 臺は台の異体字(意味や発音などは同じだが違う字体で表現している文字)です。臺はまだ覚えなくていいです。

このくずし字に注目!

1.一段目の袂時計の「計」は航海道具で出てきた、寒暖計の「計」と比べるとだいぶくずされていますが、基本的な「計」のくずし字なので少々難しいですがここで覚えておいて損はありません。

2.二段目の石筆は、石盤に文字や絵を描く時に用いるチョークに似た道具なのですが、石盤ってそもそも何?というと身近な道具の近代史Ⅰに解説と画像があります。現在の日本ではまずこれを目にする機会はないとのこと。

3.三段目の書匡の「匡」は「ただす」と読み、意味はゆがんだものを元の形のとおりに直すという意味です。同じ様な字で「匣」という字があり、こちらは「はこ」と読み「箱」と同じ意味で用いられます。よって「匡」は「匣」の間違えと思われます。

  

解読文

毛□椅子、枕、石鹸、手巾袂時計。毛掃筆墨汁墨汁壺。石盤、石筆、筆切小刀。紙筆、定規、糊筆入机、篦筆入机、封棚封蝋書匡、燭臺

史料情報

  • 表題:世界商売往来
  • 年代:明治 4(1871)/出所:橋爪貫一著/宛所:雁金屋清吉外/形態:竪帳
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3378
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
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世界商売往来

1.世界商売往来とは/2.世界の国名/3.船の構造/4.航海道具/5.武器や武具/6.洋服の名前

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