解読文
あり、蒸気(ジヨウキ)ありて。之(コレ)には
- 煙筒(エントウ,ケムタシ:chimney.)蒸気船の内にある釜の上にたてゝ、煙頭の煙を外へぬくもの
- 罐(カン,カマ:boiler.)此釜にて石炭を焚き、蒸気をはしらへ機関をはたらかす
- 機関(キカン,シカケ:engine.)。外車(クワイシャ,クルマ:-)船の左右にありて水をかき、船を進めぬくもの
- 縲旋(ルイセン:screw.)船の後にうけて之を廻して船を自在す、の両種(シュ)あり又(マタ)帆前(ホマヘ)に於(オイ)ては大中小(タイチウヤウ)の
- 帆(ホ:sails.)中の社へはるもの、へさきへはるもの、に
- 檣(ホバシラ:mast.)
解説
明治四年(1871)『世界商売往来』は、最初に世界の国名を紹介し、次に嘉永六年(1853)ペリー来航いまだ鮮明のごとく、外国船の構造を紹介しています。
エンジンは機関(きかん)、蒸気機関を機関外車(きかん-がいしゃ、しかけそと-くるま)、ボイラーは罐(カン,カマ)、スクリューは縲旋(ルイセン)としています。
史料情報
- 表題:世界商売往来
- 年代:明治4(1871)/橋爪貫一 著・加藤雷州 画
- 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3378
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