解読文
右頁
(風両)鍼(フウヽ-:Barometer.)針の向に依て雨風を前以てしるもの
寒暖計(カンダンケイ:Themometer.)寒さと暖さをはかりしるもの
双眼鏡(ソウグワンキヨウ:opera-glass.)に遠望鏡(エンボウキヨウ,トホメカネ:Telescope)鐘(ツリガネ:bells.)日晷表(ヒドケイ:sun-dial)
砂土圭(スナトケイ:-):秒時を計ル為には、ひようたん形の硝子へ砂をいれて用ゆ
左頁
又(マタ)軍艦(グンカン:-)には船将(ヒシショウ:captain.)士官(シクワン:-)笛(フエ:flute.)太鼓(タイコ:drum.)喇叭(ラツパ:trunpet.)の役々(ヤク/\)歩(ホ:infantry.)騎(キ:cavalry)砲兵(ホウヘイ:artillery.)軍簱(グンキ:colours.)なら
解説
キャプテンは本書のとおり本来、船将すなわち船長の意。本書の寒暖計・Themometerの綴りは誤記のようで、正しくはThermomete。
日晷表(ヒドケイ)の晷はひかげの意。太鼓の太のくずし字は以太里で既出。双眼鏡、遠望鏡、鐘など「かねへん」がたくさん出てきましたが、古文書における典型的な「かねへん」です。
史料情報
- 表題:世界商売往来
- 年代:明治4(1871)/橋爪貫一 著・加藤雷州 画
- 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3378
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