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百姓往来その4

弟(てい)とは

史料

弟(てい)_百姓往来

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解読文

弟(てい)/年わかき人は物(もの)事をさしひかへ、おのれより一つにても、としかさなる人、其ほか我より位(くらゐ)ある人には、取わけ慇懃(いんぎん)にあしらひ敬(うやま)ふべし

おのれを憍(たかふ)り、人をかろしむることなかれ、人に憎(にく)まるれば、災(わざわひ)をもとむるものなり哥ニ 人にたゞ まけしと思ふ 心こそ やがてわが身の あたと成なり

現代語訳

年若い人は、物事を差し控え、自分より一つでも年を重ねた人その外、自分より位の高い人には、取り分け礼儀正しくして敬うべし。おごり高ぶり人を軽んじることなかれ。人に憎まれれば災いを招く。

歌に「人にただ まけしと思ふ 心こそ やがてわが身 あたと成なり」(人にただ負けじと思う心こそ、やがてわが身の仇となる)

解説

百姓往来冒頭の・弟・の中で一番わかりにくいのが弟だと思います。現代漢語例解辞典によると、1.順序、2.おとうと、年下の者、3.門人、でし、4.したがう、5.自己を謙遜していう、とあります。史料は左記1~5の意味を全てひっくるめて説いています。恐らく弟とはまさに史料の絵で、現代人がこれを一言で言い表すのは困難かと思われます。史料のいうような、自分より位の高い人には取り分け礼儀正しくして敬うべし、なんて今は昔ですしね。

  

史料情報

  • 表題:百姓往来
  • 年代:文政 3/出所:浪花禿帚子再訂 /宛所:西村屋与八外 /形態:竪帳
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3384
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百姓往来

1.百姓往来とは/2.仁徳天皇の仁政/3./4.弟/5./6./7.耕作の道具/8.年貢の納め方、助郷

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