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百姓往来その3

孝(こう)とは

江戸時代の往来物(教科書)『百姓往来』から、儒教道徳・孝について紐解きます。

史料

孝(こう)_百姓往来

※無断転載禁止

解読文

孝(こう)/親(おや)には孝行(こう/\)すべきものと、しるといへども、今のことゝは思はず、今日(こんにち)ならずは、あす明日(めうにち)ならずは、明後(ご)日と終(つひ)にむなしく一生をくらすなり

人の命(いのち)は定(さだ)めかたき物なれば、只今日(けふ)ばかりとおもひ、一日も早(はや)く孝行(こう/\)すべし/哥ニ 今日のみと おもひて親に つかふべし あすはたのみぞ 定めなき世に

現代語訳

孝(こう)[1]/親には孝行すべきものと知ってはいるけれども、今のこととは思わず、今日、明日、明後日とついに虚しく一生を送る。人の命は定め難い[2]ものなれば、ただ今日ばかりと思い一日も早く孝行すべし。

歌に「今日のみと おもひて親に つかふべし あすはたのみぞ 定めなき世に」(今日のみと思って親に仕えるべし。明日は頼みになるか。定めなき世に)

補註

  1. 孝…『論語』学而06「弟子(ていし)入りては孝」(若者よ、家庭内では孝行)、学而07「父母に事へて能く其の力を竭(つく)す」(父母に仕えて力をつくす)
  2. 人の命は定め難い…『論語』顔淵05「死生(しせい)命有り」

解説

『百姓往来』はまず孝弟および忠を説いており、当頁が冒頭・孝(こう)にあたります。詳しくは五常の頁に譲りますが、周知のとおり孝弟および忠の出典は儒教になります。

  

参考文献

平岡武夫『全釈漢文大系 第一巻 論語』(集英社, 1980年 )

史料情報

  • 表題:百姓往来
  • 年代:文政3/出所:浪花禿帚子再訂 /宛所:西村屋与八外 /形態:竪帳
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3384
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
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百姓往来

1.百姓往来とは/2.仁徳天皇/3.孝/4./5./6./7.耕作道具/8.年貢の納め方、助郷

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