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植学啓原11

花粉の種類、種子や実など

江戸時代の植物図鑑を通して、花粉の種類(ヒナゲシ、時計草等)、種子や実(蓮や槭)などの構造を紐解きます。

史料

花粉の種類(ヒナゲシ、時計草等)、種子や実(蓮や槭)などの構造_植学啓原

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解読文および解説

第十九図

○花粉之顕微図、馬兒抵涅杜(マルチネツト)之自リ抄写ス

  • 麗春花(ヒナゲシ)※雛罌粟、玉蕊花(トケイソウ)※時計草、紫茉莉(オシロイ)類※白粉花、桔梗類、向日葵(ヒマワリ)、野西瓜苗類、乙切草※オトギリソウ(弟切草)、蓮荊花(サクラサウ)類※桜草、蓖麻(トウゴマ)※唐胡麻/※は当サイト注釈

○檜果/落葉松塔(フジマツノミ)

唐松(からまつ)。マツ科の落葉高木。日本特産。雌雄同株。春に開花。雌花は紫色、花後、卵形の毬果を結ぶ。

第二十図

○赤小(アヅキ)豆ノ甲折

甲拆(こうたく)は草木が芽をだすこと。(甲は種子がまだ果皮をつけたまま地上にでた形)

  • 種子膜、種子襞/葉、種子襞、根

○壺慮(ヒャクタン)甲拆

白檀。インドネシア原産のビャクダン科の半寄生常緑高木。発芽時は独立して生活するが、成長すると直径数ミリの吸盤で他の植物の根から養分を得る。

  • 葉、殻、種子襞

○蓮子

れんし。蓮の実。蓮はスイレン科の多年生水草。インドから中国、また古くから日本に伝わる。果実の形状が蜂の巣に似ていることから、「はす」に略された。果実は倒円錐形で花床(かしょう)が発達したもの。秋の末に地下茎の先端の肥大したものが蓮根。

  • 仁、薏(ヨク,ハスの実の中身)、殻/放里翁(シヨリオン)/亜牟尼翁(アムニオン)

○槭実(モミジノミ)

モミジの別名「カエデ」は槭樹、楓とも。名は葉の形がカエルの手に似ていることによる。北半球の温帯に分布。果実は二室からなり、おのおの長い翅(はね)があり、落下するときに種子が舞って飛散する。

  • 子翅、冠毛、冠/翅、心蕊、種子、翅

参考文献

居初庫太『花の歳時記 カラー版』 (淡交社、1986)

史料情報

  • 表題:植学啓原 3巻合綴
  • 年代:天保5(1834)/出所:宇田川榕庵著/宛所:菩薩樓蔵版/形態:竪帳
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3954
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
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植学啓原

1.宇田川榕庵 著 2.根や球根 3.根の断面、シダ 4.コケやキノコ

5.ツクバネ、水仙 6.御前橘、露草 7.外国の花 8.蘭や菫

9.マメ、キク科 10.リンネ二四綱 11.花粉

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