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植学啓原4

コケやキノコなど

江戸時代の植物図鑑を通して、蘚(コケ)や蕈(キノコ)などの構造を紐解きます。

史料

コケ、キノコなど_植学啓原

※無断転載禁止

解読文および解説

第五図

○蘚

蘚は「コケ」と読みます。

  • 蘚帽(せんぼう,コケのサクという部分を覆う帽子状器官)、葶

○葇荑(カッテケンス)/榛

榛(はしばみ)はカバノキ科落葉低木。『詩経』邶風 簡兮に「山に榛有り、隰(しふ)に苓(れい)有り」

  • 雄荑、雌荑。

○臘梅

ロウバイ。ロウバイ科の落葉低木。

  • 莟(つぼみ)、花、萼/苞鱗状ヲ為ス:苞(ほう,花の基部につく葉)は鱗状を為す。

第六図

○楓

「フウ」と読み、マンサク科の落葉高木。カエデとは別種。ルビのカタナカ不明(ブフタユス)。

  • 鬚蕊(しべ)、葉柄(ようへい,葉を支える枝の部分)、雌荑、心蕊、雄荑、苞(ほう)
  • 葉三出辺鋸歯有:葉三枚が出る辺りに鋸歯(きょし,のこぎりの歯)有り。

○蕈

「きのこ」と読みます。

  • 裏面花実ヲ生ズ(靣は面の異体字)/笠

○葇荑之粗者

史料情報

  • 表題:植学啓原 3巻合綴
  • 年代:天保5(1834)/宇田川榕庵著、菩薩樓蔵版
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3954
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植学啓原

1.宇田川榕庵 著 2.根や球根 3.根の断面、シダ 4.コケやキノコ

5.ツクバネ、水仙 6.御前橘、露草 7.外国の花 8.蘭や菫

9.マメ、キク科 10.リンネ二四綱 11.花粉

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