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植学啓原2

根や球根の種類や構造

江戸時代の植物図鑑を通して、根や球根の種類や構造を紐解きます。

史料

根や球根の種類や構造_植学啓原

※無断転載禁止

解読文および解説

第一図:根の種類、構成

○鬚根

ひげね、しゅこん。主根と側根との別なく茎の下から多数生じる糸状の根。イネ・ムギなど。

  • 髭、直根、髭、蔓根

○索里達(ソリダ)、○睾丸根

「索里達(ソリダ)に曰く、硬固豊大、南の如し。(植学啓原巻之一、九)」

○直根

ちょっこん。主根が長大で垂直に伸びたもの。ダイコン・ゴボウなど。

第二図:球根の種類、構成

○塊根

かいこん。塊状に肥大成長した根。サツマイモ・ダリアの根など。

○鱗根/百合

鱗茎(りんけい)のことで、地下茎の一つ。タマネギ・ユリ根水仙など。

○襲根/月下香

月下香(ゲッカコウ)はチューベローズの別名。「襲根の球は、真根に非ず、垂(たれる)所の鬚、即ち真根也。(植学啓原巻之一、九)」

  • 葉、芽、鬚
  • 横断ノ襲紋ヲ観ル:横に断った襲の(ような)紋様を観る。

史料情報

  • 表題:植学啓原 3巻合綴
  • 年代:天保5(1834)/宇田川榕庵著、菩薩樓蔵版
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3954
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植学啓原

1.宇田川榕庵 著 2.根や球根 3.根の断面、シダ 4.コケやキノコ

5.ツクバネ、水仙 6.御前橘、露草 7.外国の花 8.蘭や菫

9.マメ、キク科 10.リンネ二四綱 11.花粉

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