原文
右頁:あきはつきみ、左頁:ふゆはゆきみ
解説
月見
陰暦八月一五日は仲秋の名月。船を浮かべ清光をめでる十五夜の船あそびは格別風流で、月を仰ぎ琴や三味線を奏でながら一夜を過ごしました。また史料のように団子、柿、栗などを供え、月を愛でつつ飲みかつ食べるのが江戸のならわし。月見の名所は浅草川(隅田川)、深川、品川です。
雪見
陰暦一一月も半ばも過ぎると、一年で最も短い冬至を迎えます。現行暦一二月頃で、江戸に初雪が降る頃。
雪見の名所は上野山内、不忍池、道灌山、愛宕山、三囲(みめぐり)など。日暮里浄光寺は別名を雪見寺と言います。高台の見晴らしの良い料理茶屋で雪見酒を楽しんだり、隅田川を屋根船で雪見をしたりしました。
参考文献
- 佐藤要人(監修)・藤原千恵子(編集)『図説 浮世絵に見る江戸の歳時記』(河出書房新社、1997年)
- 花咲一男(監修)『大江戸ものしり図鑑』(主婦と生活社、2000年)
史料情報
- 表題:絵入知慧の環 初編上
- 年代:明治6.5(1873)/古川正雄 著
- 埼玉県立文書館寄託 小室家文書4197
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絵入智慧の環
1.概論 2.にはとり 3.つくゑ 4.ゐのしゝ 5.すゞめ 6.数字