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絵入智慧の環15

月見と雪見

明治初期の国語の教科書『絵入智慧の環』から、月見と雪見を紐解きます。

史料

月見と雪見_絵入智慧の環

※無断転載禁止

原文

右頁:あきはつきみ、左頁:ふゆはゆきみ

解説

月見

陰暦八月一五日は仲秋の名月。船を浮かべ清光をめでる十五夜の船あそびは格別風流で、月を仰ぎ琴や三味線を奏でながら一夜を過ごしました。また史料のように団子、栗などを供え、月を愛でつつ飲みかつ食べるのが江戸のならわし。月見の名所は浅草川(隅田川)、深川品川です。

雪見

陰暦一一月も半ばも過ぎると、一年で最も短い冬至を迎えます。現行暦一二月頃で、江戸に初雪が降る頃。

雪見の名所は上野山内、不忍池、道灌山、愛宕山、三囲(みめぐり)など。日暮里浄光寺は別名を雪見寺と言います。高台の見晴らしの良い料理茶屋で雪見酒を楽しんだり、隅田川を屋根船で雪見をしたりしました。

参考文献

史料情報

  • 表題:絵入知慧の環 初編上
  • 年代:明治6.5(1873)/古川正雄 著
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書4197
  • 当サイトは同館から掲載許可を頂いてます。
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絵入智慧の環

1.概論 2.にはとり 3.つくゑ 4.ゐのしゝ 5.すゞめ 6.数字

7.家庭内序列 8.父母の呼び方 9.東西南北 10.天地

11.短文 12.方位 13.春夏秋冬 14.花見 涼み 15.月見 雪見

16.歳時記 17.耕起 18.田植 19.稲刈り 20. 脱穀

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