絵入智慧の環とは
『絵入智慧の環』(えいりちえのわ)は、明治初期の国語の初等教科書。初編から四編までそれぞれ上下巻合わせて全八冊で構成されます。
当サイトで紹介する初編上では、表題のとおり絵入りで変体仮名と漢字を易しく伝えています。江戸時代から続く文化を、父母の書き方・呼び方、月見や雪見、歳時記などの頁で確認できます。
かくして、一五〇年前の教科書として人それぞれ見るべきところがあるでしょう。第一、文字の書き方が現代と大きく違うので、幸か不幸か古文書を学ばれたい方は本書からスタートして、くずし字を学んでいくには非常に有難い教科書です。
著者は古川正雄。天保八年(1837)広島県出身。福沢諭吉の弟子で、慶応義塾大学初代塾長。日本近代教育の礎をきずいた一人です。
本史料のくずし字解読にあたっては、本史料の巻頭にありました変体仮名早見表を、併せてご活用ください。
史料情報
- 表題:絵入知慧の環 初編上
- 年代:明治6.5(1873)/古川正雄 著
- 埼玉県立文書館寄託 小室家文書4197
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絵入智慧の環
1.概論 2.にはとり 3.つくゑ 4.ゐのしゝ 5.すゞめ 6.数字