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女大学6

江戸時代の女性のお稽古事 背景、内容、意義等

江戸時代の女子のお稽古事は何をする?当時の女子用教科書『女大学』から紐解きます。

史料

琴、三味線

※無断転載禁止

解読文

原文

琴(こと)・三味線(さみせん)の事

これも女子の嗜(たしな)みなれば、少しは習ひおくべし、あながち此道に心をゆだねて、肝要(かんよう)のわざをおろそかになすは、宜(よろ)しからず

女は、元より内を治(おさ)むるものなり故、みだりに外へ出(いで)ず、さればおのづから気(き)の屈(くつ)し、むすほふるから、折(おり)々とり出してもてあそべは、おのづから心のなぐさみとなる

また女子などもちて、夫(それ)に習はすも其身(そのみ)たえてしらざれば、あぢきなす事もある也

現代語訳

琴・三味線の事

これも女子の嗜(たしな)みであれば、少しは習っておくこと。あながち、この道に心をゆだねて本来の仕事を疎かにするのは宜しくない。

女は元より内を治めるものなので、みだりに外へ出ない。しかしそうしていると自ずから気がめいり、むしゃくしゃするので、折々とり出して手に持って遊べば自ずから心の慰めとなる。

また娘をもってその娘に三味線を習わすのも、その身を耐えることを知らなければ、無益になることもある。

解説

江戸時代女性のたしなみとして、琴・三味線について説いています。習う背景など、看過できないところがありますが、おうち時間が増えている昨今、ストレス解消法として参考になるかも?

儒教において音楽は肝。『女大学』冒頭で手習いを見ましたが、『論語』(述而06)に「道に志し、徳に拠(よ)り、仁に依(よ)り、芸に游(あそ)ぶ」とあり、儒教においても勉学一辺倒は推奨されていません。

史料情報

  • 表題:女大学栄文庫
  • 年代:嘉永. 8.(1851)/栄久堂 山本平吉 梓
  • 埼玉県立文書館収蔵 小室家文書2342
  • 当サイトは同館から掲載許可を頂いてます。
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女大学

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