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女大学その17

娘を持つ親の心得

史料

女大学_娘を持つ親の心得

※無断転載禁止

解読文

前ページからの続き:父(ちゝ))母(はゝ)寵愛(ちようあい)して、恣(ほしいまゝ)に育(そだて)ぬれば、夫(をつと)の家(いへ)に行(ゆき)て、

必(かならず)気随(きずゐ)にて、夫(をつと)に疎(うと)まれ、又(また)は、舅(しうと)の誨(をしへ)正(たゞ)しければ、堪(たへ)がたくおもひ、

舅(しうと)を恨(うらみ)誹(そし)り、中悪(なかあし)くなりて、終(つい)には追出(おひいだ)され、恥(はぢ)を曝(さら)す

女子(によし)の父母(ふぼ)にが訓(をしへ)なき事(こと)を謂(いは)ずして、舅(しうと)夫(をつと)の悪(あし)きと而巳(のみ)おもふは、誤(あやまり)(なり)

是(これ)皆(みな)、女子(によし)の親(おや)のおしへなき故(ゆゑ)也

現代語訳

父母が寵愛して、恣(ほしいまま)に育てたなら、女子が夫の家に行った時、必ず思いのままに振舞って、夫に疎まれる。

または、舅の誨(おしえ)が正しくても、堪えがたく思い、舅を恨み、誹(そし)り、仲が悪くなって、ついには、追い出され恥を曝(さら)すのだ。

女子の父母には、訓(おし)えがないことを言わないで、舅・夫だけが悪いと思うのは誤りである。

これは皆、女子の親の訓えがないゆえである。

解説

史料では娘を持つ親の心得について説いています。娘を勝手気ままに我儘に育てない。まではわかりますが、その理由がスゴイですね。

さて、史料の変体仮名でわからないところがあったら、変体仮名早見表を活用してみてね。

  

史料情報

  • 表題:女大学栄文庫
  • 年代:嘉永 4. 8.(1851)/宛名:山本平吉
  • 埼玉県立文書館収蔵 小室家文書2342
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

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