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女大学その11

江戸時代の女性の音楽活動

史料

女大学_江戸時代の女性の音楽活動

※無断転載禁止

現代語訳(枠内)

端唄(はうた・三味線の小唄)簫(しょう・笛の一種)など、色っぽい振る舞いを見聴きすることを戒めよ。これを覚えた現在は、雅楽と言うものもなく、能・囃子(はやし)は女子のすべき事でもない。

今の世の慣わしとして、三味線の技をせめて知らねば人の中にいても、何となく気分的に圧倒されるので、見聴きの全てを習うのもまた妨げない。

ただ乱れないこともって淑(よ)しとすべきである。このようなことを言えば、この本に古えの教えが無いように見えるかもしれないが、決してそうではない。

心ない婦女子はこれを見て、この本は下賤だから今日の規則にならないなど浅はかに思って、その後の教えもいたずらに見過すことがあってはいけないと思ったので、いささか筆者の意見を述べた。これはまた例の老婆心からである。

解説

江戸時代後期女子の音楽活動がみだらになり過ぎて当時、社会問題化でもしたのだろうか。前述のお稽古事のページでも、三味線のやり過ぎには注意と言っていました。

現代だとビヨンセとか少女時代とか倖田組長とか女性目線のお色気がないよりかはあった方がウケているような印象を受けます。私も好き。

  

解読文(枠内)

夜陰(やいん)といえども、用(よう)あらば外(と)へも出(いづ)べく、また謡唄(はうた)簫(じやう)なりの仇めきたるを見聴(みきゝ)ことを戒(いまし)む

これ得(えた)当時(たうじ)、雅楽(ががく)といふものもなく、能囃子(のう-はやし)は女子(によし)のすべき事にもあらず

今の世(よ)の慣(なら)はしとして、三味線(さみせん)の一手(ひとで)だにしらねば、人の中にても何となく気(け)おさるゝやうになれば、見聴(みきゝ)のみなは、習(なら)ふもまた妨(さまたけ)なかるべし

たゞ乱(みだ)れざるを以(もつ)て、淑(よし)とすべきなり、かくいはゞ本文(ほんもん)古(いにし)への教(をし)へを無(なみ)するやうにあれど、決(けつ)して然(さ)にあらす

心(こゝろ)なき、婦女子(ふぢよし)是(これ)を見て、こは下賤(げせん)今日(こんにち)の法規(のり)にならじなんど、浅はかに思(おも)ひとりて、其餘(そのよ)の教(おし)へをもいたづらに見過(みすぐ)すことのあらんかと思(おも)ふが故、いさゝか愚意(ぐい)を述(のぶ)るもまた例(れい)の老婆心(らうばしん)なり

史料情報

  • 表題:女大学栄文庫
  • 年代:嘉永 4. 8.(1851)/宛名:山本平吉
  • 埼玉県立文書館収蔵 小室家文書2342
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

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