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女大学その18

江戸時代女子は見た目より心、勝るべし!

江戸時代の教科書『女大学』から見た目より大事な心について見ていきます。

史料

女大学_見た目より心

※無断転載禁止

解読文

一 女(をんな)は、容(かたち)よりも、心(ころ)の勝(すぐ)れるをよしとすべし

心緒(こゝろはえ)無美(よくなき)女(をんな)は、心(こゝろ)騒(さわ)かしく眼(め)恐(おそろ)しく見出(みいだ)して、人(ひと)を怒(いか)り言葉(ことば)訇(あらゝか)に物(もの)いひ、さかなく口(くち)謺(きゝ)て、

人に先立(さきだち)、人を恨(うら)み、妬(ねた)み、我身(わがみ)に誇(ほこ)り、人を謗(そしり)、笑(わら)ひ、人に勝(まさ)り顔(がほ)なるは、みな女(をんな)の道(みち)に違(たがへ)るなり

女(をんな)は、唯(たゞ)、和(やわら)き、順(した)かひて、静(しづか)なるを淑(よし)とす

現代語訳

一 女は、(かたち)よりも、心の勝れるをよしとすべし。

心映えない女は心騒がしく、眼が恐ろしく見出して、人を怒り、言葉荒(あら)らかに物を言いて、意地悪く口を利いて、人に先立ち、人を恨み、妬み、我身を誇り、人を謗(そし)り、笑い、人に勝り顔になる。

それらはみな女の道に違(たが)える。女はただ、(やわら)ぎ順(した)がって、静かなのを淑(よ)しとするのだ。

解説

史料は『漢和辞典』にもない「訇」「謺」などの漢字を使っていて、くずし字解読は結構難しいと思います。

変体仮名ですが、一行目「女は」の「は」は「者」、「容(かたち)よりも」の「も」は「毛」、「心の」の「の」は「能」をくずした字体。ちなみに現行の平仮名「は」は「波」、「も」は「毛」、「の」は「乃」を崩した字体です。

最初の一文は同感できますが、最後はある意味、考察に値する一文だと思います。

史料情報

  • 表題:女大学栄文庫
  • 年代:嘉永 4. 8.(1851)/宛名:山本平吉
  • 埼玉県立文書館収蔵 小室家文書2342
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

女大学

1.概論 2.列女伝 3.近江八景と和歌 4.手習い 5.洗濯 6.お稽古

7.裁縫 8.髪・化粧 9.子育て 10.身分格差 11.音楽活動

12.結納 13.結婚式 14.安産 15.マタニティケア 16.親の教え

17.親の心得 18.見た目より心

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