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女大学その16

江戸時代女子の孝

江戸時代の教科書『女大学』から、儒教徳目の孝について、みていきましょう。

史料

女大学_親の教えを守ること

※無断転載禁止

解読文(左側)

原文

女大学(をんなだいがく)

一 夫(それ)女子(によし)は、成長(せいちやう)して他人(たにん)の家(いへ)へ行(ゆき)、舅(しうと)・姑(しうとめ)に仕(つかふ)るものなれば、男子よりも親(おや)の教(をしへ)ゆるがせにすべからす、

現代語訳

女大学(おんなだいがく)

一(ひとつ) それ、女子は成長して、他人のへ行き、舅・姑に仕えるものだから、男子よりもの教えを揺るがせにしてはいけない。

解説

いよいよここから『女大学』本文に入ります。変体仮名と漢字を使って、大きく流暢な文字で書かれているので、ここからは解読文を参考にくずし字の解読にもチャレンジしてみてください。

さて、本書本文で最初に何が書かれているのかといえば、『百姓往来』と同じくについてです。武家のお嬢さんと百姓違いあれど、儒教が国学だった時代だけあって、どちらも本文は「孝」から始まります。本書手習いの頁でも述べましたが、『論語』は「学」而(まなびて~)から始まります。

史料情報

  • 表題:女大学栄文庫
  • 年代:嘉永4. 8.(1851)/栄久堂 山本平吉 梓
  • 埼玉県立文書館収蔵 小室家文書2342
  • 当サイトは同館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

女大学

1.概論 2.列女伝 3.近江八景と和歌 4.手習い

5.洗濯 6.お稽古 7.裁縫 8.髪・化粧 9.子育て

10.身分格差 11.音楽活動 12.結納 13.結婚式

14.安産 15.マタニティケア

16.孝 17.父母の女子教育 18.容姿より心

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