異体字を制する者、くずし字を制す
古文書の漢字はきほん、今私達が使っている常用漢字ではなく異体字(旧字)で書かれています。常用漢字は戦後に生まれたので当たり前ですね。
しかし戦前生まれでない私がこのことに気付き、古文書における異体字の重要性に気付いたのは、古文書を学習して随分経った頃です。
前頁で専門家でない限り、旧字から常用漢字を見る人はまずいないと言いましたが、古文書の解説書の多くがまさにこのパターンに該当。(笑) すなわち旧字(正字)に対して異体字と言い、常用漢字は初めからないことになっています。
これになかなか気付かなかったので私は、(漢字の)くずし字を覚えてから異体字を覚えました。順序が逆だったので、(漢字の)くすし字を覚えるのに随分遠回りしてしまいました…。
このような苦い経験もあって、当サイトでは次項より数項に渡って、何千何万とある異体字の中から古文書を学ぶ際、覚えておきたい「常用漢字に対して」の異体字を厳選して掲載しました。
然しながら如何せん、実際古文書に多く触れてみないと異体字を覚える必要性というのもなかなか実感として湧いて来ないと思います。必要に応じて少しずつ覚えていくとよいでしょう。
異体字(旧字)にはどんなものがあるのか、現段階でどれだけ知っているかまずは重要35個をチャックしてみてください。