くずし字で楽しむ江戸時代の暮らしと文化

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古文書概論その10

くずし字は書けなくてもいい?

素朴な疑問

私は古文書初学者のころ、学習しながら思っていたことがありました。くずし字読めても、書けないのは恥だと。くずし字が読めるのに書けないというのは理屈が通らないと。

結論からいうと、くずし字は書けなくてもいいです。恥でもなんでもありません(笑)。書ける人はそうそういません。私の地元に中国まで修業しに行った書の大家がいるのですが、この方はくずし字を通り越して篆書はもちろん甲骨文字まで書くことができるのでした。

さて、くずし字を書きながら覚えるというのも一つの学習法だと思うのですが、くずし字を書くのって結構難しいです。現行の漢字と字体が異なるので、何度も練習しないとなかなか書けるようにならないと思います。

また、一つの漢字に字体が異なるくずし字が複数あります。よってくずし字辞典を開いた際、どの字体のくずし字を優先的に覚えるべきなのか、自分で判断できないと書く練習といっても要領を得ないかと思います。

私の教室には書道をされている方が何人かおられ、くずし字が書けるようになりたいという動機で通学されているので、くずし字は書きながら覚えているようです。苦にならなければそれもよいでしょう。

私がくずし字を書く練習を始めたのは、講師をすることになって必要に迫られてから。よって古文書を学び始めてから一〇年以上経ってからになります。それで遅きに失したと感じることはありません。

書く練習する場合

書く練習する場合は、漢字練習を一からやり直しくらいの気持ちで挑むとよいでしょう。小学生の頃、漢字を書けるようになるために、それなりに一生懸命練習したかと思います。くずし字も同じです。経験上、実際に手を動かして時間をかけて何度も練習しないと、何も見ないでくずし字を書けるようにはなりません。

練習の際は筆ペンなどを使うが正しいかと思いますが、私はシャーペン。結局、教室でホワイトボードで書く際に、マーカーになってしまうので。逆に筆ペンでなければ書けない字体は、今のところ特にないという発見。(笑)

ともあれ繰り返しになりますが特別な事情でもない限り、書くことに関してそこまで生真面目に考える必要はないかと思います。

古文書概論

1.古文書(こもんじょ)とは 2.特徴 3.文字の種類

4.書き方の歴史 5.古文書の種類 6.最初に覚えること

7.くずし字の覚え方 8.学習方法その1 9.その2

10.書けなくてもいい? 11.漢文との違い 12.読む意義

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