解読文
原文
- 村高三百廿石八斗三升八合
- 内 弐拾石・名主役高引 拾五石・年寄役高引
- 残高弐百八拾五石八斗三升八合ニわり
- 高壱石ニ付 長銭弐百拾文弐分
右者去戌年村入用書面之通、少も相違無御座候、然上者右一件二付重而御願ヶ間敷儀、決而申上間敷候、依之連印帳面奉差上候、以上
解読文
村高は三二〇石八斗三升八合で、内二〇石は名主の役高、一五石は年寄の役高として差し引きましたので、残高は(三二〇石から三五石を引いて)二八五石八斗三升八合二割、高一石につき長銭二二〇文二分です。
去る戌年(文久二年:1862)の村の支出は、右の書面の通りで少も相違ございません。然る上は右の一件について重ねてお願いじみたことは決して申し上げません。よって連印の帳面を差し上げます。以上
解説
文末の文章、相違無御座候(そういござなくそうろう)=相違ございません、御願ヶ間敷儀(おねがいがましきぎ)=おねがいじみたこと、決而申上間敷候(けっしてもうしあげまじくそうろう)=決して申し上げません、は村方文書でよく出てくるフレーズなので覚えてみてください。
史料情報
- 小平市立図書館所蔵 當間家文書『去戌年村入用帳』(D-5-38)文久三年
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