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村入用帳3

名主給と定使給

史料

名主給と定使給_村入用帳

※無断転載禁止

解読文

原文

  1. 永壱貫六百四文 名主給、但高壱石ニ付永五文宛外、ニ軒別人足壱人宛、夏秋両度名主方え助合致候
  2. 永壱貫六百四文 定使給

現代語訳

  1. 六〇四(約120,300円)は、名主の給料です。但し高一につき永五文(約375円)ずつ他、ニ軒ごとに一人ずつ筋肉労働として夏と秋に名主方への人提供にも充てました。
  2. 永一貫六〇四文は、名主の下で手伝いをした村役人の給料です。

解説

については左記リンク先参照のこと。

名主給

名主給(なぬしきゅう)とは、名主の給料のこと。史料の名主給の金額が存外少ないですが、名主は村の有力者であり、名主に就くこと自体が名誉なことなので問題ありません。

定使給

定使(じょうづかい)とは、名主の下で村人や隣村に触れ廻状を伝達したり、人足の徴発などの連絡を行った者です。初期には給分を年貢から支給されていましたが、のちに村入用から支給されました。

史料情報

  • 小平市立図書館所蔵 當間家文書『去戌年村入用帳』(D-5-38)文久三年
  • 当サイトは同館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

村入用帳

1.概論 2. 表紙 3.名主給 4.通信・光熱費 5.勧化・旅僧

6.御用交通費 7.合計額 8.残高 9.差出人 10.宛名 返信

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