解説
- 永(えい)の単位:貫(かん)、文(もん)、分(ふん)、厘(りん)、毛(もう)
- 永1貫=1000文=10,000分=100,000厘=1,000,000毛
- 金一両=永一貫文、金一分=永二五〇文、金一朱=永六二文五分
金貨や銭貨の交換比率は常に変動するため計算が面倒なので、永一貫文=金一両という架空の単位をつくり、これで計算し、最後に現行貨幣に換算する方法がとられました。
また金貨が四進法なので、これを十進法に読み変えるのが永銭勘定で、金遣い地域(東国)に広く使用されました。よって永も銭貨と同じく一〇〇〇文=一貫として、文以下の単位には分を用いました。
永の理解は難しいので、古文書初学者の方は永という単位があることだけ覚えていただければ問題ないかと思います。その実、私もよくわからないです。(笑) 古文書に詳しい先生を見つけては聞いてみるのですが、これまた誰もよくわからないという状況です。
参考文献
三省堂編集『古文書を読む 必携』(日本放送協会学園、1989)