くずし字で楽しむ江戸時代

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数字の解読5

銀貨(貫、匁、分、里)くずし字解読

史料

例1 例2 例3
銀九拾七里五分 銀五拾弐匁六分四り 銀拾匁
銀九拾七匁五分 銀五拾弐匁六分四り 銀拾匁
年貢上納交通費 御用取締り 水油とロウソク
約121,875円 約65,800円 約12,500円

解説

概要

  • 銀貨単位:貫(かん)、匁(もんめ)、分(ふん)、厘(りん)、毛(もう)
  • 銀一貫=1,000匁=10,000分=100,000厘=1,000,000毛
  • ※分(ぶ)は音の通じる歩(ぶ)を当てることがあり、また歩のくずし字は「ト」になります。

特徴

銀貨は秤量通貨なので、秤にかけてその実際量を値としました。よって銀貨は重さの単位でもある貫や匁です。匁以下は分・厘であらわします。銀は主に西国で、下級武士・商人が使いました。

かくして埼玉に住む私は、武州多摩郡の村入用帳より匁以下の例は挙げられましたが、貫の例を挙げることができませんでした。銀貨の貫は、現代で約1,250,000円という高額な単位なので、よしんば西国の人でも貫より匁を目にする機会の方が多いと思います。

解読法

貫は、銭貨の単位でもあり紛らわしいですが、くずし字は銭貨の解読でチェックしてみてください。匁のくずし字は上記のとおり難読です。然しながら先頭に銀とあれば銀貨を意味し、単位は貫や匁などに決まっています。よって銀貨の単位を頭に入れておけば、解読できないということはありません。

数字の解読

1.十干 2.十二支 3.閏月 4.金貨 5.銀貨 6.銭貨

7. 8.面積 9.

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