くずし字で楽しむ江戸時代の暮らしと文化

古文書ネット

  1. HOME
  2. 資料集
  3. 度量衡講座

度量衡講座6

一貫、一匁ってどれくらい?重さの単位

目次

概要どのくらい?歴史ポイント

補註(斤、俵)参考文献度量衡講座関連記事

概要

  • 一貫(かん)=一〇〇〇匁(もんめ)
  • 匁以下、微量は十進法:一匁=一〇分(ぶ)、一分=一〇厘(りん)、一厘=一〇毛(もう)

どのくらい?

メロン二玉

一貫=3.75kg

メロン二玉くらいの重さ。

レターパック(郵便局A4封筒)は4kgまで可。駄馬の積載量も併せてご参考ください。

五円玉

一匁=3.75g

現在使われている五円玉は3.75g、すなわち一匁で作られています。

歴史

開元通宝
開元通宝

ルーツは中国

中国唐代に開元通宝(かいげんつうほう)という青銅貨が鋳造されました。これは日本の和同開珎をはじめ、周辺国の銭貨の祖形となった貨幣です。

宋代に開元通宝を重さの単位で使う習慣が定着し、単位の「銭(せん)」がそのまま使用されました。日本はこの頃から銭貨を輸入しました。

日本特有の「匁」

しかし単位・銭の代わりに日本は、匁(もんめ)という独自の名称を使用。一匁は開元通宝一文の重さにあたります。すなわち一文目の目方(めかた/重量)ということで、日本では銭ではなく匁と呼ばれるようになりました。こうして銭の千倍単位の貫(かん)も次第に定着していきました。

一方、銀は重さで取引されたので、銀貨の単位も貫、匁、分(ぶ)などが使われました。

真珠は現役

日本は真珠の輸出国で、匁が外国でも通用していた背景により、現在も世界で真珠の計量に匁が使用されています。(!)

ポイント

古文書(近世文書)といっても様々種類ありますが、貫や匁はこちらのくずし字のように、銀貨の単位として用いられることがほとんど。古文書で純粋な重さの単位として、出てくることは意外にないと思います。

これはお米の量は現代と違って、石高という容積で表していたことによるものかと。逆に言えば江戸時代に、お米を○貫○匁とか重さで記す人はまずいません。

江戸時代の単位は複雑で混乱しますが、古文書に出てきた人物は何を量っているのか、お米なのか、銀貨なのか、駄馬の積載量なのかをまず考えると理解しやすいと思います。[]

結論として古文書の学習においては、銀貨の理解を深めるために、一応重さの単位として貫と匁を見ておく程度でよいでしょう。

  

補註

斤、俵

重さの単位として貫や匁などとは別に斤(きん)がある。一斤=一六〇匁であるが、品目により一二〇匁から二五〇匁まで種々ある。近世文書において斤を見ることもほとんどないだろう。

また米の量を表すのに石高のほかに俵(ひょう)という数え方がある。これは俵(たわら)に入った米の数え、一俵=四斗前後。すなわち俵は石高と同じく重さの単位ではないので注意されたい。

参考文献

  1. 佐藤健一 編『江戸の寺子屋入門』(研成社、1996年)
  2. 林英夫監修『音訓引き古文書字典』(柏書房、2000年)

度量衡講座

1.石高とは/2.面積の単位/3.石盛とは/4.石盛と石高を極める・その1 5.その2

6.重さの単位 7.駄馬の種類と積載量/ 8.長さの単位

9.江戸時代の貨幣/10.金貨の換算/11.銀貨の換算/12.銭貨の換算

関連記事

数字

日付の解読貨幣の解読面積・量の解読

証文

金子証文質地証文 解読文年貢定免請状

江戸時代の生活と文化

武士の俸禄の種類年貢米の納め方村のしくみ宿駅のしくみ