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かわら版その4

瓦版・象見世物その3-象の特徴

史料

象瓦版

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解読文

象瓦版解読文

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用語解説

  • 行状(ぎょうじょう):日ごろのおこない。身持ち。
  • 自若(じじゃく):重大事に当たっても、落ち着いていて、心や態度に少しの乱れもないさま。
  • 泰山(たいざん):中国、山東省中部にある名山。標高1524メートル。
  • 臥す(ふす):寝る。眠る。
  • 諸州(しょしゅう):あちこちの州、国
  • 千斤(せんぎん):600 キログラム
  • 千曳(ちびき):千人もの多人数で引くこと。また、それほどの重さのもの。
  • 清浄(せいじょう):清らかでけがれのないこと。
  • 祥獣(しょうじゅう):中国の伝説上の動物のひとつ。
  • 稗官(はいかん):身分の低い小役人。
  • 仮名垣魯文(かながきろぶん):[1829~1894]幕末から明治にかけての戯作者・新聞記者。

現代語訳

象の行動は落ち着いていて、中国の名山である泰山のようだ。象は夜の12時に寝て、朝の4時に起きる。

象は様々な国の人語を聴き分け、水辺は平地のごとく歩き、火を消す時は草を刈るさまに似ている。象の力は、600キロの鎌を背負い、鼻に岩石を巻き、水源を掘り当て、お金を生み出す。また、いやな気分を退け、清らなでけがれのないことを好む。象骨象牙を持つ人に霊魂があり、世に益があることは、全ての人が知っている所である。実に泰平の目出度い動物というべきだ。

解説

象の睡眠時間は実際、3~4時間程度であり、史料の象の睡眠時間に関する記述は正確であると言えます。また、様々な国の人語を聴き分けるなど象の特徴を詳細に記しています。江戸時代の人々は現代の日本人と違い、象を神聖な動物として捉えていたことが史料からわかります。

  

史料情報

  • 表題:像見世物絵
  • 年代:文久 3.弥生.上旬/出所:一登斎芳豊画・仮名垣魯文訳誌/形態:一紙
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書5780
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

瓦版

1.かわら版とは/2.象見世物その1,3.その2,4.その3/5.虎見世物その1,6.その2

7.黒船来航その1,8.その2/9.アメリカ・ロシア人1,10.その2/11.オランダ人と貿易その1,12.その2

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