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旅行用心集その15

白澤(はくたく)の図

史料

白澤

※無断転載禁止

解読文

此白澤(このはくたく)の図(づ)を懐中(くわいちう)すれば、善事(ぜんじ)をすゝめて、悪事(あくじ)をしれぞけ、山海(さんかい)の災難(さいなん)、病患(ひやうく)をまぬかれ、開運(かいうん)昇進(しやうしん)の祥瑞(せうすい)あること、古今(こゝん)云伝(いひつた)ふる所也、因而(よつて)旅中(りよちう)は、最(もつとも)尊信(そんしん)あるべし

現代語訳

この白澤(はくたく)の図を懐の中に入れておけば、よいことを進行させ、悪事を退け、山と海の災難、病気を免れ、開運・昇進、縁起のよい前兆があること、古今の云い伝わる所なり。よって旅行中は、最も尊んで信仰すること。

解説

白澤(はくたく)とは、中国の想像上の動物です。牛のような体で八つの目があり、人語を解すると言われてます。また、有徳の王の世に現れるとされていました。史料の白澤はキモかわいいですね。

現代人で白澤を崇(あが)めている人はほとんどいないと思いますが(いたら相当古風な人だと思ふ)、江戸時代、白澤は史料の言うように、病を取り払ったり、開運を呼び込んだりと、縁起のいい動物としてお札などにも描かれていました。

  

史料情報

  • 表題:旅行用心集
  • 年代:文化 7(1869)/出所:八隅芦庵/宛所:須原屋伊八外/形態:竪帳
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3361
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

旅行用心集

1.旅行用心集とは/2.東海道、木曽路Ⅰ/3.東海道、木曽路Ⅱ/4.旅の前日/5.持ち物について

6.宿の確認事項/7.毒虫にはご用心/8.馬、駕籠などの手配/9.夏の食べ物/10.ソリの種類

11.雪かきの道具/12.頭巾や帽子/13.履き物その1/14.履き物その2/15.白澤の図/16.旧国名・日本地図

17.足のツボ/18.旅行用バッグ/19.旅行の持ち物/20.日記の書き方/21.天気予報

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