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旅行用心集13

江戸時代 寒国の履物1 わらじ、たびなど

江戸時代、寒い国を旅する時に現地調達した方がよい履物を『旅行用心集』から紐解きます。

史料

寒い国の履き物

※無断転載禁止

解読文

藁沓(わらくつ) 

藁沓(わらくつ) 

是はすね迄つくり付なり、越後にて多くこれを用ゆ

藁はばき(わらはばき)

藁はばき(わらはばき)

これは寒気をよくふせくものなり、又、蒲(かま)はきもあり、然とも寒気をふせくには、藁にしくはよし

おりふきわらじ

おりふきわらじ

ヲリフキわらじ又みかけわらじともいふ、又頭はかりなヲリツキといふ

源平赤くつ

源平赤くつ

藁(わら)にて作り、口へ木綿ヲ付るなり、廉なる物は木綿を付ず、武士町家多く是を用ゆ

赤綿(あかわた)たび

赤綿たび

是はわたぼうしを作る木の皮にて、織たるたびなり、下賎の人多くこれをはく

解説

  • 付なり:付けるなり
  • はばき:旅行や作業などの際、すねに巻きつけてひもで結び、動きやすくしたもの。
  • 頭はかりな:つま先部分を

史料は『旅行用心集』二四頁「寒国旅具図式并ニ之事」に紹介されている履物。源平赤くつは、現代の履物と形がほぼ同じですが「藁(わら)にて作」るようです。また、身分で履物にも違いが出てくるようです。

史料情報

  • 表題:旅行用心集/文化7(1810)
  • 八隅芦庵 著、彫工:佐脇庄兵衛・同 伊三郎、出版元:須原屋茂兵衛・須原屋伊八
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3361
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旅行用心集

1.概要 2.東海道 木曽路・3.そのⅡ 4.旅の前日 5.持ち物

6.チェックイン・7.アウト 8.食べ物 9.毒虫 10.ソリ

11.雪かき道具 12.頭巾や帽子 13.履物1・14.かんじき、下駄

15.足ツボ 16.必需品 17.スーツケース 18.日記の書き方

19.天気予報 20.白澤 21.旧国名地図

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