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旅行用心集その17

疲れや足が痛い時に効くツボ

史料

疲れや足が痛い時に効くツボ

※無断転載禁止

解読文

1.此図(このづ)の外に草臥(くたびれ)足痛(そくつう)の灸所多し、試(こゝろ)み、覚へてよき所ともへはすへべし、然共わらじ脚半等にてすれる所は用心あるべし

2.三里、膝の下三寸外(そと)のかと

3.承山(じやうざん)、俗(ぞく)にかこかき三里といふ

4.足のふくらはきの図

5.承山(じやうざん):両足をつま立ればふくらはきへ山のかたち出る也、その山の下を承山としるへし

6.通谷(つうこく):足(あし)の小(こ)ゆひのよこのくほみたる所なり、くたびれよく直也

現代語訳

1.この図のほかに、疲れ、足の痛みに灸をすえて効き目のある場所多し。試みてよいと感じた所にすえるべし。しかしながら、わらじや脚半[註1]等にて、こすれる所は用心あるべし。

2.三里(さんり・灸点の一。足三里ともいう)は、膝下三寸(約9センチ)の外側の角にある。

3.承山(じやうさん)は、俗(ぞく)に駕籠かき三里という。[註2]

4.足のふくらはぎの図

5.承山(しょうざん):両足で爪先立ちすると、ふくらはぎが山のかたちになって出る。その山の下を承山と知るべし。

6.通谷(つうこく):足の小指の横のくぼんでいる所なり、疲れがよく直るなり。

解説

史料は、(旅行の際、)疲れや足が痛い時に、効果のあるツボとして、三里(さんり)、承山(しょうざん)、通谷(つうこく)の三つを紹介しています。お疲れの時は是非試してみてください。

史料の文字ですが、変体仮名8割、漢字のくずし字2割で難易度は結構高いと思いますが、解読文を参考に史料の解読にも(笑)是非チャレンジしてみてください。

  

補註

註1:脚半とは、旅行・作業などのときに、すねに着けて足ごしらえとした紺木綿などの布です。脚絆とも書きます。

註2:駕籠かきとは、駕籠を担いで人を運ぶのを職業とする人。

史料情報

  • 表題:旅行用心集
  • 年代:文化 7(1869)/出所:八隅芦庵/宛所:須原屋伊八外/形態:竪帳
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3361
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

旅行用心集

1.旅行用心集とは/2.東海道、木曽路Ⅰ/3.東海道、木曽路Ⅱ/4.旅の前日/5.持ち物について

6.宿の確認事項/7.毒虫にはご用心/8.馬、駕籠などの手配/9.夏の食べ物/10.ソリの種類

11.雪かきの道具/12.頭巾や帽子/13.履き物その1/14.履き物その2/15.白澤の図/16.旧国名・日本地図

17.足のツボ/18.旅行用バッグ/19.旅行の持ち物/20.日記の書き方/21.天気予報

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