くずし字で楽しむ江戸時代の暮らしと文化

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旅行用心集5

江戸時代 旅行の持ち物

江戸時代、旅の持ち物についての心得を『旅行用心集』から紐解きます。

史料

旅の持ち物_旅行用心集

※無断転載禁止

解読文(枠内)

原文

一 道中(たうちう)所持(しよし)すべき物(もの)、懐中物(くわいちうもの)の外(ほか)、成丈(なりたけ)事少(ことすくな)にすへし、品数(しなかつ)多(おほ)きれば、失念(しつねん)物等(ものとう)有之、却而(かへつて)、煩(わつら)はしきものなり

現代語訳

一 道中に所持すべき物は、財布のほか、できるだけ事少(ことすくな)にすること。品数が多ければ忘れてしまう物などあるので、却(かえ)って煩わしいものである。

解説

くずし字

道中 所持 成丈
道中 所持 成丈
どうちゅう しょじ なるたけ
道の「しんにょう」は下にくる。 所は異体字 「なりたけ」とも読む。「できるだけ」「なるべく」の意。
品数 有之
品数 有之
しなかず これあり
品のくずし字は臨に応用できる。 上へ返って読む熟語。超頻出用語。

MEMO

史料は『旅行用心集』道中用心六十一ヶ条の第二条。江戸時代でも旅に荷物をたくさん持って行くのは余りスマートではないようです。しかし所持品の頁に、提灯・麻綱・鉤(かぎ)など

史料情報

  • 表題:旅行用心集/文化7(1810)
  • 八隅芦庵 著、彫工:佐脇庄兵衛・同 伊三郎、出版元:須原屋茂兵衛・須原屋伊八
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書3361
  • 当サイトは同館から掲載許可を頂いてます。
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旅行用心集

1.概要 2.東海道 木曽路・3.そのⅡ 4.旅の前日 5.持ち物

6.チェックイン・7.アウト 8.食べ物 9.毒虫 10.ソリ

11.雪かき道具 12.頭巾、帽子 13.履物・14.かんじき、下駄

15.足ツボ 16.必需品 17.スーツケース 18.日記の書き方

19.天気予報 20.白澤 21.旧国名地図

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