目次
史料

※無断転載禁止
解読分(青枠)
八セン/十一月廿八日、正月廿八日、三月三十日、六月二日、八月三日、十月四日
八専とは
史料(明治時代のカレンダー)の青い枠内には、八専(はっせん)の日付が書かれています。
八専とは、日の干支が壬子から癸亥までの十二日間に、十干(じっかん)と十二支が同じ五行になる日が八日ありこれを八専と呼び、十干と十二支が重ならない日を間日(まび)と言います。八専は一年に六度あり、多く雨が降るといい、嫁取り・造作・売買などを忌むとされています。
例えば、壬子(みずのえね)は壬(みずのえ)+子(ね)の組み合わせですが、五行相当表を見てみると壬と子は同じ「水」のコンビなので八専と呼びます。壬子の次の干支である癸丑(みずのとうし)は、五行相当表を見てみると、癸(みずのと)が「水」、十二支の丑が「土」なので、間日(まび)と呼びます。
さて、八専は六十干支順位表でいうと49~60番目に当たります。下記にわかりやすく八専の十二日間を示しました。
八専 早わかり表
六十干支順位表49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 |
みずのえね | みずのとうし | きのえとら | きのとう | ひのえたつ | ひのとみ |
壬子 | 癸丑 | 甲寅 | 乙卯 | 丙辰 | 丁巳 |
---|---|---|---|---|---|
ジンシ | キチュウ | コウイン | イツボウ | ヘイシン | テイシ |
八専(はっせん)の初め→ | |||||
①十干と十二支が共に水 | 間日(まび) | ②十干と十二支が共に木 | ③十干と十二支が共に木 | 間日(まび) | ④十干と十二支が共に火 |
55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 |
つちのえうま | つちのとひつじ | かのえさる | かのととり | みずねいぬ | みずのとい |
戊午 | 己未 | 庚申 | 辛酉 | 壬戌 | 癸亥 |
---|---|---|---|---|---|
ボゴ | キビ | コウシン | ジンコウ | ジンジュツ | キガイ |
←八専の終わり | |||||
間日(まび) | ⑤十干と十二支が共に土 | ⑥十干と十二支が共に金 | ⑦十干と十二支が共に金 | 間日(まび) | ⑧十干と十二支が共に水 |
直近で八専の初めにあたる壬子は2021年(令和三)5月4日(旧3月23日)、終わりの癸亥は5月15日(旧4月4日)です。これ以降の八専については、六曜・月齢・旧暦カレンダーカレンダーで八専の初めである壬子の日を見つけて、上の表を活用してみてください。
参考文献
岡田芳朗 、後藤晶男、伊東和彦、松井 吉昭『暦を知る事典 』(東京堂出版、2006年)
史料情報
- 表題:小川稲荷町呉服太物類小島周太郎[引札]
- 年代:明治25/形態:一枚
- 埼玉県立文書館寄託 小室家4827
- 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
- ※無断転載を禁止します。
引札暦
新暦(太陽暦)
1.引札暦とは/2.略暦とは/3.神武天皇即位紀元/4.新暦の大小/5.昔の国民の祝日
旧暦(太陰暦)
9.引札暦その2/10.三鏡宝珠形/11.歳徳神/12.金神/13.八将軍/14.干支のお祭り/15.八専
16.旧暦の大小
関連記事
暦講座
/