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引札暦その10

三鏡宝珠形(さんきょうほうじゅがた)

史料

引札暦_旧暦01

※無断転載禁止

解説

前ページでご紹介した引札暦の赤い暦の部分のこれから一つ一つ解読していきましょう。

史料一番上には、右から左に横書きで「明治廿六癸巳歳」と書いてあります。「明治26年癸巳年」という意味です。癸己(みずのとみ)は、六十干支順位表では30番目に当たる干支(えと)です。

三鏡宝珠形
三鏡宝珠形

さて、史料の上真ん中にある桃を象ったようなイラストは何でしょうか?

これは、「三鏡宝珠形(さんきょうほうじゅがた)」と言います。本来は三鏡神の方角等が記されますが、版暦(はんれき)と呼ばれる江戸時代から大流行した印刷した暦には宝珠形が記されるのみです。

よって版暦の三鏡宝珠形に特に意味はありません。かと言ってこの象形が描かれていない版暦はほとんどなく、暦のシンボルとかデザイン的アクセントとして史料のように目立つ所に配置されているのが特徴です。文久二年の伊勢暦の三鏡宝珠形も併せてご参照ください。

  

参考文献

岡田芳朗 、後藤晶男、伊東和彦、松井 吉昭『暦を知る事典 』(東京堂出版、2006年)

史料情報

  • 表題:小川稲荷町呉服太物類小島周太郎[引札]
  • 年代:明治25/形態:一枚
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家4827
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

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