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秩父市金昌寺の扁額くずし字解読

埼玉県秩父市 金昌寺(きんしょうじ)に江戸時代に作られた扁額(へんがく,細長い額)を見つけました。変体仮名で書かれており、解読に挑戦してみましょう。

史料

秩父・金昌寺の御詠歌

解読文

原文

  • 四ばん 荒木寺
  • あらたかに まいりておがむ くわんぜおん 二世あんらくと たれもいのらん
  • 江戸神田 横大工町 講中/享保十一歳 丙午 三月吉日

現代語訳

(秩父札所)四番、(金昌寺別名)荒木寺

光り輝く霊妙なご利益に、参り拝む観世音、現世と来世とが安楽であることを誰もが祈るだろう

江戸神田横大工町(千代田区神田多町2丁目、司町2丁目)の講を結んで神仏に詣でる者たちが、この御詠歌を奉納します。享保十一年(1726,江戸中期)丙午(ひのえうま)三月吉日

解説

御詠歌とは

巡礼がうたう、仏をたたえる歌のこと。この額に刻まれている文は、御詠歌(ごえいか)にあたります。

単語

  • あらたか:神仏の霊験やの効き目がいちじるしいこと。
  • 二世あんらく:二世安楽。現世と来世とが安楽であること。
  • 講中を結んで神仏に詣でる連中。

次項では、この御詠歌を奉納した人々の名前を解読します。

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1.鎌倉編 蕎麦屋 日本料理 2.和食屋 3.薬局、旅館 4.川越編

5.青梅 昭和レトロ館 6.京都 広隆寺 7.奥州市 社寺

8.秩父 金昌寺・9.江戸時代の女性の名前

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