石高とは
江戸時代は、田畑・屋敷地などの生産高を「米の量」で表し、それを「石高」(こくだか)と言いました。畑や屋敷地は米を作りませんが、作ったと過程して畑や屋敷地にも石高を設定しました。
お金で設定しろよ面倒くさいと思われた方、いいトコついていますが、それは現代の価値観。江戸時代の幕藩体制は石高制によって維持されています。こうした事情により、当時は今ほど貨幣が流通していません。江戸中高期には百姓も農業では生計を立てるのが難しく無宿が増加、石高制の維持が難しくなりました。
単位
- 石高は容積の単位である石(こく)・斗(と)・升(しょう)・合(ごう)・勺(しゃく)、才(さい)で表します。くずし字
- 1石=10斗、1斗=10升、1升(桝)=10合、1合=10勺、1勺=10才
どのくらい?
- 米一石=150kg(米1合の1,000倍)
- 一斗(10升瓶)=18リットル。重さにして約20kg(1升の10倍)
- 一升(1升瓶)=1.8リットル。重さにして約2kg
- 米一合=180mL=150g
石高算出式
石高は、豊臣秀吉の太閤検地以降に普及し、石盛(こくもり)を基準にして決められました。計算式は石高=石盛×面積です。
よって石高を理解するには、実のところ石盛の知識が欠かせません。専門的になりますが詳しく知りたい方は、石盛と石高を極めるその1、その2も併せてご参考ください。
俵
米の量を表すのに石高のほかに俵(ひょう)という数え方があります。これは俵(たわら)に入った米を数え、一俵=四斗(約80kg)前後。俵は石高と同じく重さの単位ではないのでご注意ください。
参考文献
- 大石学 監修『古文書解読事典』(東京堂出版、2000年)
度量衡講座
1.石高 2.面積
3.石盛:4.石盛と石高を極める1 5.その2