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江戸幕府の政治2

武士の給料(俸禄)の種類 知行取、蔵米取、給金取

幕臣(旗本・御家人)の知行形態
図:幕臣(旗本・御家人)の知行形態(1705年/宝永2)[1]

江戸時代の武士は、どのようなかたちで給料を得ていたのでしょうか。彼等の俸禄は、身分によっておおまかに知行取、蔵米取、給料取の3種類ありました。

知行取

幕府・藩から俸禄を領地でもらう武士のことを知行取(ちぎょうとり)と言います。その領地には米を作るの他に、雑穀や野菜を作る土地、山林・沼地も含まれていたのでかなり広い土地になりました。

しかし収穫の全てを拝領した武士が取るのではなく、四公六民(しこうろくみん)といって、領主が四割、百姓が六割取るのが原則でした。なお俸禄としての領地(知行)は下記三種類に分けることができます。

  • 領分(りょうぶん):一万以上の大名領地。
  • 知行所(ちぎょうしょ):一万石以下の旗本領地。知行地。
  • 給地(きゅうち):御家人領地。

蔵米取

江戸時代、知行地を与えられず、幕府、諸藩の米蔵から俸禄米を支給される下級武士を蔵米取(くらまいとり)、または切米(きりまい)、俵取と言います。蔵米取は臨時的雇用に対する日当としての扶持(ふち)に対し、年間雇用を前提とします。

図を見てもわかるように江戸中期以降、ほとんどの武士はこの蔵米取。幕臣である旗本・御家人の場合、幕府の御米蔵から二月(1/4)・夏五月(1/4)・一〇月(2/4)の三季に分けて玄米で支給されたので、俗に三季御切米(さんきおきりまい)とも言いました。なお一人扶持は一日米五、一年で一石八斗です。

給金取

給金取(きゅうきんとり)は、現金で支給される武士のこと。給金取の最低額は石出帯刀(いしでたてわき)の支配に属する牢屋下男の給金一二分一人扶持で、これくらい安い役は他にありませんでした[2]。

  

補註

  1. 東京都江戸東京博物館 学芸課展示係 編『図表でみる江戸・東京の世界』(東京都江戸東京博物館、1998年)旗本・御家人の知行形態のデータを元に当サイト作成
  2. 高柳金芳『御家人の私生活 (江戸時代選書) 』(雄山閣、2003年)参照)

江戸幕府の政治

1.人口/2.武士の俸禄/3.年貢米の納め方/4.相給とは/5.旗本とは

6.村の基礎データ/7.宿駅のしくみ

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