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伊勢暦その10

二十八宿と七曜(月建記事下段)

史料

伊勢暦_月建記事

※無断転載禁止

解読文

文久二年壬戌・月建記事(青枠)下段

<<上段は前ページ参照

正月:参宿値月 奎宿木曜値朔日

二月:井宿 胃土よう

三月:下段・鬼宿 昴日よう

読み下し文

正月:参宿(さんしゅく)月(つき)に値(あ)う 奎宿(けいしゅく)木曜(もくよう)朔日(ついたち)に値(あ)う/二月:井宿(せいしゅく) 胃(い)土(ど)よう/三月:鬼宿(きしゅく) 昴(ぼうしゅく)日(にち)よう

現代語訳

正月の二十八宿は参宿。朔日の二十八宿は奎宿、七曜(しちよう)は木曜日。

二月の二十八宿は井宿。朔日の二十八宿は胃宿、七曜は土曜日。

三月の二十八宿は鬼宿。朔日の二十八宿は昴宿、七曜は日曜日。

二十八宿

東方七宿
蒼龍(そうりゅう)
かく こう てい ぼう しん
北方七宿
玄武(げんぶ)
ぎゅう じょ きょ しつ へき
西方七宿
白虎(びゃっこ)
けい ろう ぼう ひつ さん
南方七宿
朱鳥(しゅちょう)
せい りゅう せい ちょう よく しん

解説

月建(げっけん)記事とは、毎月の月初めの記載部分をです。史料では青枠で示しました。ここにはその月の大小と干支二十八宿と七曜の情報が記されています。ここでは月建記事下段を見てみましょう。

二十八宿

二十八宿(にじゅうはっしゅく)は、横道および赤道に近い天空の部分を二十八に分け、その各々を宿と称して、それに星座名を附した中国の星座で、吉凶判断の材料に使用されました。詳しくは二十八宿を参照のこと。

史料の月の二十八宿は、正月・参宿、二月・井宿、三月・鬼宿とあり、上の表を見ると順番通りに配当されていることがわかります。(表ではわかりやすいように、参宿・井宿・鬼宿を太字で示した)

七曜

七曜(しちよう)は、古代中国の天文学で、日(太陽)と月と五惑星(木・火・土・金・水)を併せたものです。単なる日を数える手段ですが、史料のように二十八宿と結びついて暦に記載されますが、七曜に関する迷信は余り重視されなかったようです。

  

参考文献

史料情報

  • 表題:伊勢暦 天保壬寅元暦 文久2年
  • 宛所:山口右兵衛/年代:文久2(1862)/形態:折本
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家4031
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

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