申請手続き
文書館で古文書を撮影またはコピーするには「文書複写・撮影申込書」に家・文書番号・表題の3つを記入します。図書館の本を図書館でコピーする際もほぼ同じ手続きをします。
文書館の場合、すなわち利用票に書いたことを再び書かねばなりません。申請文書が二、三点ならまだしも、一〇点ちかくあると流石に「利用票」と「文書複写・撮影申込書」を一つにまとめられないものかと思います。その方が利用者側は時間の節約、文書館(行政)側は紙の節約にもなるのでは…。
複写方法
撮影
文書館には通常、カメラ台が用意されています。カメラ台にデジタルカメラを取り付け、高さを調整すれば、手ぶれなく安定して撮影できます。
このとき古文書原本は破損・汚損のないよう、広げる時も折りたたむ時なども慎重に扱うべし。
コピー
古文書原本は写真撮影のみ、複製資料はコピーまたは写真撮影。撮影はきほん無料なので、複製資料もコピーより撮影した方が経済的です。しかし撮影自体ができない施設の場合は、コピー機を使い、印刷したぶん支払います。料金はコンビニのコピー機とほぼ同じかと思います。
返却手続き
写真撮影やコピー終了し、古文書返却の際は、職員の方に声をかけます。出納時と同じように、利用者が文書番号等を一点一点読み上げ、返却に漏れがないか確認します。問題なければこれで一連の流れは終了です。
感染拡大以降
埼玉県立文書館は感染拡大以降、予約制につき来館者の人数制限をしています。複写は意外に一番時間のかかる作業で、感染拡大前はカメラ台が空くまで待っていなければいけない時もありました。しかし予約して来館した際は、コピーをしている方はおられましたが、文書の写真撮影を行っていたのは終日、私だけでした。
まとめ
以上、文書館利用を要約すれば、一に手続き、二に手続き、三四がなくて五に手続き!お役人やアカデミズムは当たり前のことでも、一般人は戸惑いしかない…(笑)
古文書原本はくれぐれも慎重に丁寧に扱うべし、と繰り返しと申し上げてきました。古文書が読める読めない関係なく、この凡事に徹すれば、ヘンに恐れたり卑屈になったりする必要はないと思います。歴史研究は、実際の史料を五感を通して、実証する価値はあってしかるべきではないでしょうか。