検索端末(デジタル)
以外に難しいキーワード検索
文書館の古文書を検索するには大きく、検索端末と目録、二種類の方法があります。
検索端末の場合、埼玉県立文書館の場合は収蔵資料検索システムがあり、検索自体は自宅からでもできます。例えばここに地元の偉人として吉田市右衛門とか入力して、古文書にチェックを入れて検索すると、関連文書がズラーッと出てきます。
大変便利なのですが、漠然とでもテーマが決まってないとワードの入れようがないのが玉にキズ。そもそも私が吉田市右衛門を知ったきっかけというのは、当文書館閲覧室の棚の本を読んで知ったのであり、検索端末から拾ってきたわけではありません。(笑)
目録(アナログ)
家別に分類
文書館には検索端末の他に目録という紙の本があります。
ふつう図書の場合は分野別に分類されていますが、文書館の目録は鈴木家・田中家・斎藤家など「家別」に分類。則ち階層は以下のようになっています。
鈴木家>>時代(中世・近世・近代など)>>ジャンル(支配、鷹場、治安、暦、典籍など)
埼玉県立文書館所蔵のはしか絵や旅行用心集などは、小室家に残されていた文書。江戸時代代々医者の家系であった当家は医学関連文書ほか、古書蒐集も熱心だったので典籍も多く所有していました。
一方、同館所蔵の通行手形や人別送り状などは、代々名主家である飯島家に残されていた村方文書。このように家によって遺されている文書に非常に偏りがあるのも面白いところです。
図書館にもある
目録は文書館に行かずとも、地元の図書館に置いてあることも多いです。変死体の処理の文書は、図書館で飯島家の目録を適当にパラパラめくっていたところ「差上申一札之事(首縊人之死骸処理、並ニ変死等ニ付)」という表題を目にして、面白そうだと思い文書館で出納してもらいました。
目録は家別なので初めは検索端末より敷居が高く感じられると思います。しかし慣れてくると目録もなかなか便利。検索端末と目録、それぞれ長所と短所があるので、この二つをうまく使いこなすことが文書館をうまく使いこなすコツと言えるでしょう。