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はしか絵3

おまじないと麦殿大明神

はしか絵から、江戸時代のおまじない及び麦殿について紐解きます。

史料

はしか絵・麻疹軽くする法

※無断転載禁止

解読文

麻疹(はしか)軽(かろ)くする法(ほう)

柊(ひいらき)の葉(は)多羅樹葉(たらしゆよう)

節分の夜(よ)門にさしたる柊の葉を三十三軒にて一枚づもらひあつめ、せんして、はしかせぬ小児(こども)に呑すべし、かろくしてわさわひなし

多羅樹葉一枚とり、麦殿(むきどの)は生れたまゝふ はしかして、かせたるのちは、我えなりけり、といふ歌をかき、はしかせぬ小とものと年をかきて川に流すへし、かならすかろく余(よ)病もいてす

毒だて:魚るい、るい、竹の子、きの子るい、あぶらげ、すのもの、めんるい、くだもの、なすび、玉子、そらまめ、なたまめ、梅つけ、粕(かす)つけ、 五十日忌へし、伕(つま)さればよどくいへて(二字不明)なる、房事(ほうし)は体いむへし

解説

おまじない

史料は麻疹軽くする、方法というより「まじない」と言ったところでしょうか。江戸時代の古文書にはおまじないに関するものが存外多く、当時のカレンダー「伊勢暦」に書かれている事柄は主に方位の吉兆です。

現代は科学的なこと以外は退けらる傾向ですが、おまじないは当時の生活の知恵であり、文化の奥行を感じさせる風流なものが多いです。

史料一行目に「節分の夜、門に刺さっている柊の葉」とあり、昔は節分(特に立春の先日)に柊(ひいらぎ)の小枝に刺した鰯の頭を門口などに立てて邪気を払いました。

麦殿大明神

史料には、はしか絵定番の麦殿(むぎどの)が登場。麦殿は麦殿大明神のことで、麻疹独特の神。。麦と黒豆を食べればはしか除けになるとの俗信がありました。

史料の絵の人間を取り巻く妖怪のような人々は麻疹除けの擬人化。また、はしかを患った際はい服を着るといいとされていたので、史料の絵の人物もまた赤い服を身に着けています。

史料情報

  • 表題:麻疹軽くする法(はしか絵)
  • 年代:文久2. 4(1862)/出所:房種/宛所:木屋板(馬喰四)/形態:二枚続
  • 埼玉県立文書館寄託 小室家文書6369-5
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

はしか絵

1.概要 2.良薬と奇薬 3.まじない 4.はしかの歴史

5.はしか童子 6.伊勢の神 7.美男と赤菊 8.花魁と禿

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