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荻生徂徠『政談』6

江戸の医者は三分間診療!?

江戸時代の医者

都市江戸の医者の実体

徂徠は『政談』の中で、医者も武家と同じく田舎に住むべきことを勧めた上で、江戸の医者をぶった切ります。何故なのか早速下記、徂徠の主張を見ていきましょう。

「医者も田舎に住むのがよい。江戸で病気やケガを治すことを習って上手になるはずがない。

詳しく言えば第一、江戸は生活が物入りで、生活に追われているので、医者はいい加減にたくさんの病人を見て念を入れない。

また医者は、貴族や権力のある家に出入りし、衣服を飾り、諸事について偽りが多い。

江戸は医者が多い所だから、病人は薬が少しでもあたれば驚いて即医者を変えるので、医者は変えられまじと薬があたらぬよう無難な調合をするので、骨が折れる治療を覚えない。

ただ適当な時期に断って、難しい病人を他の医者へ受取り渡すことがうまく、評判を得るようにと心がけるので、病人の始終を見届けることはない。

これにより、江戸に名医の出ることは決してあるはずがない。どのような学問技芸も皆このようである。」

  

政談の現代語訳について

当サイトの政談の現代語訳は、吉川 幸次郎, 丸山 真男, 西田 太一郎, 辻 達也 (著)『日本思想大系〈36〉荻生徂徠 (1973年) 』(岩波書店、1973年)をもとに当サイトの運営者が現代語訳しました。

その際、荻生 徂徠 (著), 尾藤 正英 (翻訳)『荻生徂徠「政談」 (講談社学術文庫) 』(講談社、2013年)も参考にさせていただきました。

荻生徂徠『政談』

1.荻生徂徠とは/2.『政談』とは/3.武士の正規・非正規雇用/4.武士の江戸暮らし/5.武士の貧困

6.江戸の医者/7.国替を命じる理由/8.外様と譜代の違い/9.国の困窮/10.歴史に学ぶ大切さ

11.貧困問題の解決策/12.奇妙な?経済活動/13.スピード社会/14.江戸の物づくり

15.江戸時代の装束/16.上に立つ者の品格/17.代官とは/18.御徒・与力とは/19.人の器とは

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