最大の難問
文書館は図書館ではないので、目的もなく行ってもすることがありません。
漠然と何か古文書を見たいという方も多いと思いますが、「何か見せてください」という風には運営されていません。税金により賄われる文書館の目的は、まず第一に文書の「保存」にあり、これによってこんにち、古文書を手にし実証することができます。
かくして利用者にして一県民たる我が身においては、文書を指定して受付にて申請、出納してもらわねばなりません。
一方で初学者とっては、研究テーマという程でもないけれど、目的を持つことが最も難しいはず。しかしこれを越えねば進みませんので、順序が逆のような気もしますが、これを機にテーマを決めてみましょう。
地元の歴史人物
地元に気になる歴史人物がいたら、幾人かリストアップして文書館に行くのもいいでしょう。伊能忠敬とか上杉鷹山などがいくら好きだといっても、地元の人物でないと探すのに困難を極めるのでご注意ください。
また地元の人物でも、文字の書き方の歴史に記しましたが武将などの場合、中世の文書は非常に数が少ないので、江戸時代以降の人も視野に入れておいた方がいいです。
気になった文書の関連文書
当サイトの証文・手形、かわら版など何でもいいのですが気になった文書があったら、江戸時代の古文書の種類などもご参考のうえリストアップして文書館に行くのもいいでしょう。
特に「五人組帳」「村明細帳」などは全国どこの村にもあったので、地元の文書館にも関連した文書があると思います。
普段から本や新聞を見ていて、気になった文書をメモしておくのもいいと思います。関連文書を地元の文書館から見つけてきて、共通点や違いを見つけるのも楽しいものです。
どうしても決まらない(笑)
…そのような方は次頁の目録をご参照ください。また、図書館の郷土史のコーナーや文書館の棚からもヒントが得られます。このヘンのことは拙著『こもなれ』に詳しく書きましたので併せてご参考ください。
私は最初のころ何もわからなかったので、実のところ何の目的も持たずに文書館に行ってました…。(!)
勿論くずし字もほとんど読めませんでしたので、当たって砕けてました。まあ初めから完璧にやろうとせずに、職員に時に相談しながら、何でもいいのでまずは文書を出納してみてはいかがでしょうか。今までの話は何
繰り返しになりますが最初からテーマを絞りすぎても、逆に思いが砕けることは多々あるのでご注意ください。