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コラムその3

御用留(ごようどめ)-江戸時代のメモ帳

御用留とは

あなた様は普段、どのくらいコピー機を使用されますか?コピー機には頼らず、大事な文書はPCにデータ保存、最近はクラウドコンピューティングでどこぞのサーバーにデータ保存されているかもしれません。

さて江戸時代。代官や旗本奉行(武士身分)といった人々のお達しの文書が、村の長である名主さん(農民)に回ってくると、当時コピー機なんぞは勿論ありませんので、名主さんはそれをひたすら紙に書き留めました。このメモ帳は、御用(公儀の命令)を書き留めるということで「御用留」と呼ばれております。

御用留に書かれていること

御用留には、代官、旗本奉行からのお達しの文書をまるまる書き写したものから、今日は御用の為どこそこの陣屋に行ったとか、村の人々に名主として今日はこんなことを申し伝えとか、様々な情報が刻まれております。まさに御用留は情報の宝庫です。よって江戸時代に関しての研究の成果は、御用留に随分と助けられている場合が多いのです。

御用留

目次なし、ページ番号一切なし!

ここまで読まれて、御用留はなんて有難い古文書なんだと感動されたかもしれません。がしかし、全ての古文書にも言えることなのですが、目次もページ番号も振られてないので、自分が知りたい情報はどこに記載されているのか、それを探すには御用留の片っ端から読みこんでいくしかありません。御用留を読み込むのは結構大変な作業です。

しかし懸命に御用のお達しを書き写した御用留を見た時、名主さんのその努力と根性には心を奪われます。そして真摯に村を守ってきた名主さんたちの生きた証が御用留の数々からひしひしと伝わってきます。非常に地味ながらもまさにいにしえのロマン、御用留。是非機会がありましたら、御用留に触れてみてくださいね!2011.05.13

  

コラム

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