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尾張藩鷹場

尾張藩鷹場法度 第一条~三条(合札、道筋、案山子)

史料

尾州鷹場法度_第1~3条

※無断転載禁止

解読文

差上申御鷹場御法度証文之事

一 御鷹場二おいて御鷹御遣被成候ハヽ、御預り合札二引合可申候、御餌差衆二而茂右同前相改可申候、惣而御場之内二而茂無御札殺生仕候歟、亦者外ゟ入込殺生仕候者御座候ハヽ、何れ之御鷹或者御餌差衆と承届ケ留置早速御注進可仕候事

一 御鷹野二被為成候、御道筋者不及申、脇道細道等二至迄構二相成候、茨・逆茂木取片付可申候、并道・橋・横道等まで如先規入念相造可申事

一 御鷹御場江被成御越御逗留中、村々二而犬猫繋置可申候、尤御鷹野止宿之村方茂御座候ハヽ、往来之節乗打慮外仕間敷候事/附、案山子為無御免仕間敷候事

現代語訳

提出する御鷹場御法度の証拠の文書。

第一条

御鷹場において鷹を使う者がいたならば、その者の合札(鑑札)と村で預かっている合札(鑑札)とを照合すること。餌差(えさし/鷹の餌となる小鳥を捕る人)衆にても同じく改めて命ずる。

総じて御鷹場内に御札なく殺生してはならない。または外より入り込んで殺生する者がいたならば、何れの鷹使いあるいは餌差衆か聞き届、そこに留め置いて早速報告すべきこと。

第二条

殿様が御成りの時通る道筋は言うまでもなく、脇道・細道等に至るまで手入れすること。茨・逆茂木(さかもぎ)は取って片付けること。並びに道・橋・横道等まで以前からの掟の通り入念に造るべきこと。

第三条

殿様が御鷹御場へ滞在中は、村々の犬猫は繋いで置くこと。もっとも殿様が宿泊している鷹場村は、往来の際に馬や籠に乗ったままで(殿様の前を)通り過ぎる無礼があってはならない。付記:案山子(かかし)は許可なく立ててはいけない。

解説

当鷹場法度を教室の生徒さんたちと半年ほどかけて、丁寧に読み込みました。成果物としてはもとより、生徒さんたちによる疑問や問題に挙がった点を踏まえて以下に解説します。

第一条目に記されている合札(鑑札)すなわち証明書は、檜を使った木札でおよそ縦四(12cm)横二寸七分(8.2cm)厚さ四分五厘(1.4cm)で、種類は小鳥合札、鉄炮合札、水車札など多々あります。

第二条の先頭の「御鷹野二被為成候」は殿様という主語が欠けているので、くずし字が読めても解読しにくいです。

第三条では、鷹場において最も大切な一つ、案山子に関する記述が附(つけたり)として書かれています。農業を生業としている農民に案山子を立てるなという理不尽はもとより、附で唐突に案山子を立てるなってどういう文脈なんだ…。

  

史料情報

  • 小平市立図書館所蔵 當間家文書 M-1-14「御鷹場御法度證文御鑑札御預村〃連卵帳」弘化二巳年正月
  • 当サイトは小平市立図書館から掲載許可を頂いてます。
  • ※無断転載を禁止します。

参考文献

  • 槇本晶子『尾州藩の鷹場について「多摩のあゆみ第50号」 』(多摩中央信用金庫、1988年)
  • 蛭田廣一『小平市小川家文書「尾州様御鷹場御定杭場所書上帳」と尾州鷹場「多摩のあゆみ第50号」 』(多摩中央信用金庫、1988年)
  • 小平市中央図書館『小平市史料集二十一集 鷹場1』(小平市教育委員会、1997年)

尾張藩鷹場

概要

鷹狩とは鷹場とは鷹場組織御預り村と御案内役

鷹場法度

第一条~三条第四条~六条第七条~九条期限、差出人合札取扱い、宛名