書籍情報
- 著者:塚本学
- 出版社:平凡社、2001年
- 対象:古文書初級者~上級者
- 概要:生きるとはどういうことか、近世史を通して学べる本。
紹介文
江戸時代にもなると、証文が読めないと借金や質入れの際、損失をこうむる恐れが出てきました。かくして農村でも文字を知らないと生きていけなくなる、せちがらい世の中に。
また文字の普及は、用件だけ済まして終わりの他人行儀になりがちな機会が増え、日常的な交際の場にも影響を及ぼしていった、と本書は述べています。
もちろん問題はそれだけではありません。当時の人々を自然災害・飢饉・流行病、盗難・経済格差問題が度々襲います。そして弱い立場の女性・養子・老人・幼児などは常に生存の危機にさらされていたことを、具体例をもって紹介。
生きることが苦しい。ではそもそも生きるということは、どういうことなのか。歴史観点から生きる勇気を本書が教えてくれるはずです。