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江戸時代の繋がりと地域社会その9

江戸時代の仮の親子関係

仮の親子関係の種類

取り上げ親

生まれた子を取り上げた産婆

乳親(ちおや)

実母より先に新生児に乳を飲ませた女性

名付け親

家族以外で生まれた子に名前を付ける人

烏帽子親

元服する武家の男子に烏帽子をかぶせ、烏帽子名(=元服名)を付ける人

解説

江戸時代の初期は、本家やよその大農家の家で住みこみで働いていた貧しい人々がたくさんいました。しかしそうした人々の中から独立したいと願う人々がたくさん現れました。

江戸時代中期あたりになると、そうした皆の願いが社会を変え、貧しいからといって住みこみで働くのではなく独立して小さいながらマイホームをゲットする人々が主流になってきました。

しかし本家から離れ小家族化が進むと、近くに親戚がいない家も増加します。保護者が生みの親だけでは心細いということで、図にありますように仮の親子関係が生まれました。[註1]

今、仮の親子関係を結んでいる家はとても少ないと思いますが、私の母は自分の名前を近所のおばさんにつけてもらったそうです。

  

補註

註1:大藤 修「近世村人のライフサイクル (日本史リブレット)」(山川出版社、2003年)参照。

江戸時代の繋がりと地域社会

1.はじめに/2.年貢の課せられ方/3.村の組織図/4.五人組の役割/5.男性家長の役割

6.地域で支え合う介護/7.老後の生活/8.父親中心の子育て/9.仮の親子関係/10.子供は村の子

11.子育てネットワーク/12.超個人主義の果てに

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