史料
角左衛門 | 善左衛門 | 三郎左衛門㊞ |
庄左衛門 | 清左衛門 | 平左衛門 |
久左衛門㊞ | 吉左衛門 |
解説
江戸時代の名前の付け方
現代では世代ごと名前に流行がありますが、江戸時代は幕府が滅びるまで世代関係なく、何トカ左衛門や何トカ右衛門という名の人がありました。しかも階級にまたがっていました。
衛門が人気があったというより、代官・江川太郎左衛門や、尾張藩鷹場・御案内役兼名主の當麻弥左衛門など、代々その名を使用する人がいたことも大きいです。当時の人は名前に意味よりも、格式や歴史正当性、あるいは名付け親のように関係性を重んじます。それが当時の生きる智恵だったからです。
字体の特徴
ともあれ古文書を紐解けば、真左衛門(無尽金 借入証文)・勘左衛門(済口証文)など、様々な左衛門さんに出会い、よく使われたので表記が記号化しました。
左と門の間にある衛は「、」のように縮められることがあります。門は仮名の「つ」のように崩されます。左は五画目の横棒をしっかり引かないと、知らない人が見た場合、右衛門と区別できない特徴があります。