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名前の解読4

国司(こくし)の解読その1 越前・越中守など

史料

姓+国名+守(かみ)

久水相模守 秋元但馬守 水野出羽守殿
久水相模守 秋元但馬守 水野出羽守殿
ひさみず-さがみのかみ あきもと-たじまのかみ みずの-でわのかみどの
相のくずし字は仮名「お」に似る。相模神奈川県で黒船史の舞台。 春夏秋冬のくずし字は何れも意外に難読である。但馬は兵庫県北部。 野は異体字。出羽は山形・秋田の両県の大部分。
大岡越前守 細川越中守 古川山城守
大岡越前守 細川越中守 古川山城守
おおおか-えちぜんのかみ ほそかわ-えっちゅうのかみ ふるかわ-やましろのかみ
大岡忠相(ただすけ)。住まいは東京都小平市という。 幕末の熊本藩主・細川斉護(なりもり)。相州警備を担う。 城の旁(つくり)成は典型的なくずし方をしている。山城は京都府南部。
筒井肥前守 黒田豊前守 大久保駿河守
筒井肥前守 黒田豊前守 大久保駿河守
つつい-ひぜんのかみ くろだ-ぶぜんのかみ おおくぼ-するがのかみ
肥前は葉隠の里・佐賀県、一部長崎県。 豊前は福岡県東部・大分県北部。 駿河は静岡県。

解説

史料の大岡越前や細川越中のように江戸時代、その国を治めてなくても、全く関係ない国名で国司(こくし)を名乗っている武士が多くいました。ただの肩書で国司を名乗るのは、既に平家の一族に見えます。詳しくは代官の歴史をご参照ください。

名前

官職名その1その2その3/国司その1・その2

武士左衛門右衛門兵衛・郎助・蔵・数字動物

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